S邸リノベーション。04「地盤の液状化のリスク。」

S邸リノベーション

ゆうです。

前回から「S邸リノベーション」がスタートしました。

S様に最後に「地盤の液状化のリスク」についてお話しました。

 

「新潟県内の液状化しやすさマップ」より

 

 

S様に、最後に厳しいご報告を。

事前の調査でわかっていたことなのですが、

S様宅の土地は、非常に地盤が悪い場所にありました。

 

 

 

新潟県内の地盤の液状化のしやすさは

「新潟県内の液状化しやすさマップ」

で知ることができます。

これを見たところ、

S様宅の土地は、

「液状化危険度4(最大レベル)」
 +「液状化履歴あり」

でした。

リノベーションする際に、一番注意しなければならないことが、

実は「地盤」にあります。

というのは、

リノベーションして、いくら家の耐震性や断熱性や気密性を上げたとしても、

地震がきて、家が傾いてしまえば、大きな被害を受けるからです。

極端な話、気密性はなくなるかもしれません。

気密性がなくなれば、冷暖房の効率は著しく落ちます。

柱や梁や耐力壁も損傷し、耐震性もなくなるかもしれません。

(耐震性は、あくまで健全な地盤の上に建物があることが前提となっているため。
耐力壁は地震力に耐えることは想定しているが、建物が傾いたときにかかる重さは想定していない。)

 

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現在、新築の家は新潟ではほとんど地盤改良を行い、

建物が沈下することを予防しています。

(地盤改良は、地震時の沈下は保証対象外となっていますが、
中越地震の際に、隣同士の家でも、地盤改良していない家は沈下したが、地盤改良していた家は沈下しなかったという情報はありました。※ケースバイケースです。)

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なので

その土地に地震がくるかどうかはわかりませんが

「地盤が悪い(液状化のリスクが高い)土地に、

地盤改良なく、高額の工事をすることは、

大きなリスクを背負ってしまうことになる。」

(沈下するリスクが高く、沈下したときのダメージも大きい)

ということを伝えました。

 

ただ、現地で家の基礎を見ていると、
基礎の表面に塗ってあるモルタルにクラック(ヒビ割れ)はないようでした。

(東日本大震災で震度4を経験済。)
(クラックがある場合、家が沈下している場合あり。)

(なので、当然一概に「液状化リスクが最大値の土地だから、地震が来たら必ず家は沈下します」とも言い切れません。)

 

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これらの情報と、

次回お出しするリノベーションの場合の工事金額と新築の場合の金額を見てもらい、

S様の家づくりの方向性は決まっていくと思います。

リノベーションを考えるときは、闇雲に動いてはいけません。

情報を集め、調査をし、かかる金額とリスクを理解した上で、

リノベーションにするのか、新築にするのか、

納得した上で判断することが重要です。

 

 

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