ケンチク探訪♪ 03『京都「俵屋旅館」。』
ゆうです^^
先日の京都旅行の際に「俵屋」に泊まってきました。
建築的な目線から日記を書いてみようと思います。
長くなるので今回は部屋以外のお話を。
俵屋見取り図。
敷地内に庭と部屋が混在していて、
それぞれの部屋ごとにプライベートな庭が眺められるようになっている。
「俵屋」は京都にある江戸時代から続く旅館で
政界人や海外の著名人も定宿にしていたという話も多く、
建築的にもおもてなし的にも素晴らしい日本を代表する旅館です。
僕は日本一の旅館だと思っています。
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素晴らしい建築は、「動線」から楽しめるものです。
フランスの建築家のル・コルビュジエも、
「建築的プロムナード(散策路)」
という言葉を残しています。
俵屋のプロムナードはとても素晴らしいものでした。
7月は祇園祭の装いの玄関。
家紋の入った暖簾と番傘が迎えてくれる。
少し薄暗い玄関をくぐると、、
ぱぁーっと明るい露天の空間が。
そしてまた明るさを落とした室内へ。
打ち水された床に心遣いを感じる。
受付前の「迎え屏風」。
様々な設えが季節ごとに替わる。
また少し薄暗い室内を進むと、その先には、、
日の光を浴びてひときわ明るい「坪庭」が。
むしろこれは「床の間」と言っていいのではないだろうか。
それか「舞台」か。
7月は藤の木が活けられていた。
この動線の中での「陰」 から「陽」への連続的な変化、
また、「屋外」から「室内」への連続的な変化が大きな感動を呼び起こす。
宿泊室へと廊下は続く、、
右側から光が漏れる。
そこには、戸や壁がなく外部と内部が曖昧になった空間が。
その先になにやら小ぶりな個室が。
入り口の高さは1.5m弱でにじり口のよう。
「庭座」と呼ばれる小部屋。
庭とは薄いガラスで仕切られる。
音のしない自然と接することができる非日常的な空間。
その先はいよいよお目当ての部屋へ。