ケンチク探訪♪ 10『一世紀住宅さん見学!【地材地建】』

ケンチク探訪♪

ゆうです^^

前回ちらっとお話した「ある会社」の見学会の様子を報告します!

ある会社とは、、一世紀住宅さんです!

画像は「一世紀住宅 石田伸一のブログ」さんより

3/6に「越後平野を望む家」を見学させて頂きました^^

デザイン力はんぱなし!そしてそれだけでなくとてもアツい想いが!

強い刺激を受けた日になりました。

公園+越後平野が臨める高台に建つ一世紀住宅さんの家。(画像は同上)

一世紀住宅さんは新潟市に本社を構えるアサヒアレックスさんの住宅部門のひとつです。

すみわけとしては「よりデザイン力の高い住宅の提案」ということのようです^^

一世紀住宅さんHPより

僕は近年いろいろな方から

「一世紀住宅さんが面白いことをしている。」



「一世紀さんの2人のスタッフさんがすごく個性的で面白い。」

という声を聞いていました。

なので、


「いつかお会いしたいなー」

と思っていたところに、サトウ工務店の佐藤さんから


「見学に行ってみない?」

とお誘いを受けたのでした^^

(サトウさんも一世紀さんと会うのは初めて!バイタリティーさすがです!)

近くの駐車場に集合♪
左からネイティブディメンションズの鈴木さんのミニ。
佐藤さんのチンクエチェント。
僕の双太郎^^
(最近とても仲良くさせて頂いている理由は価値観が似ているから?笑)

この日は上記3人+まんなみ設計室の堀井さん+市川住建の市川さんの5人で見学^^

ついて早々にみんなでそわそわと外部を見学。
そしてスーツの方が一世紀住宅の代表の石田伸一さん!
初対面の僕にもとても丁寧な挨拶をしてくださる素敵な方でした^^

建物の写真を撮るまんなみ設計室の堀井さん。
同郷(柏崎)のとても優しい方です^^堀井さんのお話はまたいつか。

ディテールから「デザインへのこだわり」をビシバシ感じる。

「魚沼杉」の外壁には代表の石田さんの「想い」が込められていた。
留め付けの真鍮クギも良い感じ。

外構もこだわられている。
セミプライベートなワクワクするアプローチ。

室内も素敵だった。越後平野を臨む2階のリビング。

窓辺にベンチを作っているのがニクい♪
この日は天気も良く最高の居心地だった。

一世紀住宅さんでは、渡辺さん(右)が主に実施設計を担当されているそう。
(基本設計は、石田さんと渡辺さん半々ほどらしい)

この方の設計への想いもすごかった^^
僕と同世代で海外にいた経験もあるそう。

「これから一緒に新潟の建築を面白くしていきたいな」と思いました。
(「とりあえず今度飲みましょう」と約束を交わす^^)

渡辺さんこだわりの引き戸の取っ手。
わざわざひとつひとつ製作しているそう!

壁から浮いたように見える引き戸のレール。
ここまでこだわるのは相当の建築好きですね。

デッキは最高!夕日や星を見ながら美味しいお酒が飲めそう^^
そしてネイティブ鈴木さんの青いパンツがとても素敵!

ロフトのある開放された子供部屋もとても良い感じ。

とても素敵な建築でした。

そして、

ここからが本番です!

(いつも前置き長い)

代表の石田さんの熱い想いを長時間にわたってお聞きしました!

とても刺激的でした。

そして正直「やられたー!」という悔しさも。

いろいろなお話が聞けたのですが特に強く印象に残った言葉をダイジェストで!

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「地材地建の家づくりを。」

「地材地建」。この言葉は実は見学前にネットで拝見していました。

見た瞬間、ハッキリ言って「やられたー!」と思いました。

僕がしたいと考えていたことをとても上手な言葉で表現され、また実行されていたからです。

地元の材を使うことが、

・地元の経済を活性化させ、
・流通時のコストやエネルギーを削減し、
・住まい手の誇り(地域の誇り)も育てる。

このサイクルが持続可能型の地域社会と地球環境を作っていく。

住宅の設計にはこういったことまで考える社会的責任があると思っています。

とても共感できるコンセプトとキーワードでした。

しかも一世紀住宅さんはこのコンセプトでなんとグッドデザイン賞まで取られている!
すごすぎ!

※その時のお話や石田さんの魚沼杉への想いは石田さんのブログで^^
 →一世紀住宅 グッドデザイン賞2017受賞!

一世紀住宅さんでは「越後杉」ではなくさらに産地を絞った「魚沼杉」を提案していました。

ネットで見た限りではその理由はわからなかったのですが、石田さんにお会いしてお話を聞いてわかりました。

魚沼杉をお勧めする理由、、

それは、、

「僕の故郷が魚沼だから」(石田さん談)

なんとパーソナルな理由!
(もちろん他にも様々なメリットがありました!)

でもだからこそ僕の心は打ち抜かれました。

そういう価値観にはとても共感する。

これからの若い人たちには特に響くと思う。

世の中の大きな価値観も

「都会至上主義」から「地元・田舎の価値の再発見」

に移り変わってきている。

僕はそれを推進したい。

(そのためのブログカテゴリーが「いなか日記」。)

その先に、地元に誇りを感じる世の中と、活性化された日本(地球)の未来があると思うから。

超ざっくり言うと、

地元の良いものを使うことが地元に住む人の誇りにつながる。

その連続が「誇りある地元」を作り上げ、経済的にも幸福感的にも豊かな暮らしが出来る。というビジョン。

僕は「越後杉」の他にも「小国和紙」さんの和紙を使いたいと思っています。

※そんな想いから数年前に小国和紙さんの工場を見学に行ってきました。
 →小国和紙生産組合さんへ③。和紙工房見学。ありがとう工房長♪

そんな話をしたら一世紀住宅の渡辺さんが

「僕の卒業研究は小国和紙についてでした。」

と。

つ、つながっていくー!

余談................
細かい話ですが、単に「地元の材を使えば良い」という話ではなく、選定には検討が必要です。

例えば新潟県産材を使用する際には、

・本当にその産業(林業)の持続的な発展につながるのか
・本当に流通コスト、エネルギーは削減できているのか
・構造材として適切なのか。(強度、反りの出にくさ)

越後杉は、補助金を利用してもまだ海外産の材と同等かそれ以上の値段がかかります。

建て主さんにお勧めする前に、設計者は
「そこにお金をかける意味(価値)」を慎重に確認しなければなりません。

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「リノベーションが地域を育てる。」

(資料は一部ぼかしています。)

僕は「リノベーションの価値」を発信することが、今後の住まいの形の幅を広げ、ひいては豊かな暮らしを作り出すと考えています。

石田さんも同様に「リノベーション」に対しては強い想いをお持ちでした!

しかも、工事だけでなく流通・評価の仕組み・補助金まで行うリノベーションのための組織を作り上げられていました!
(これから具体的に動き出されるそうです。)

すごい!

通常、新築に重きを置く建築会社は、リノベーションはあまり推し進めていません。

それは、それだけリノベーションが大変だということ。

それを、石田さんは「新築」も「リノベーション」も質の高い提案をされようとしている。

正直これも「やられたー!すごい!」と思いました。

すでに数棟リノベーションをやられているそうで、今後の動きも注目です。

「いつか一緒になにか出来たら。」

と大きな可能性(妄想)を感じました。

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 他にも石田さんからは

「デザインが設計士の自己満足になってはいけない。」

「30代は「みんなでコラボして良いものを作ろう」というマインドがある。」



「マーケットインでもプロダクトアウトでもなく、自社の理想とお客様の視点を融合したマーケットアウトの実践。」

など様々な話をしてくださり、とても大きな刺激になりました。

僕は、石田さんの話を聞きながら「やられたー!」と思う一方、

「安心した。」とも強く思いました。
それは
「僕が提案しようとしている家づくりがこれからの時代に沿っている。」
という漠然とした確信のようなものかもしれません。
「これからやろうとしていること(方向性)は間違っていない。」

「時代に求められている。」
という感覚。

「未来の暮らしの形(価値観)」は確実に変化してきている。
設計者には、家だけでなく「未来の豊かな暮らしの在り方」を常に考え、そこから逆算して家を提案することが求められてきている。
それは「個人」の幸せだけでなく「地域」や「日本」の幸せまで考えたもので。
(地域の幸せは個人の幸せに還元される)

もちろん設計士ごとに思想は違うし違っていて良い。

設計士は「自分の思想(を反映した家)」を分かりやすく示し、お客さんはそれを選ぶ。

それが健全。

僕は、デザインだけでなく、

・ファイナンシャル設計から考える家づくり。


・電気代の上昇を見越した「高断熱」の性能。


・地元の大工さん、職人さんの顔が見える家づくり。


・資産になる家、35年後のメンテナンスのしやすい家。


・いなか暮らし、コミュニティーづくり。

などの思想を

・住宅営業マンをしていた経験。

・世界を一周して体感した豊かな暮らし。

・超高気密高断熱住宅専門の設計事務所での設計経験。

などを踏まえて、

「エスネルデザインが考える良い家(暮らし)」として今後、提案していきたいと思っています。

おまけ................

一世紀住宅さんの家のある窓から。
裏の家の瓦屋根が絵のように切り取られていてとても素敵でした。

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村松 悠一(ゆう)
エスネルデザイン代表(設計士)

子供としたいこと:和紙漉き体験(小国和紙)

「和紙工房見学。ありがとう工房長♪」

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