『住学3回目』①無事終了!エスネルゆう発表内容全公開!
『住学』当日の様子はまた別の記事でまとめようと思います^^
今回はダイジェストで。
会場は度々お世話になっている新潟駅南の「スモークカフェ」さん。
早めに会場へ向かい運営メンバーと会場のセッティングを。
徐々に参加者の方々が^^
初めての方や会社の代表の方も多く「ひえー!緊張するー!」とビビる。
山際さんの司会、住学代表の佐藤さんの挨拶があり、いよいよ僕の発表がスタート!
ここからが発表した全スライドです^^
住学の代表のお二人である佐藤さんと鈴木さんとの出会いの経緯。
そこから住学が出来るまでをダイジェストで紹介^^
「好奇心」は純粋に世界を旅していろいろなものを見て体験したいという思い。
「危機感」は、、
このあたりは深く掘り下げて話したいところではあったが、時間の関係で今回はさらっと。
(別の機会があれば深く話してみたい。)
世界一周した航路をその地の建築と共に紹介するムービーを作成した。
そして本編である「世界の建築・世界の暮らし」へ。
残り30分。「こんなに話せるかなー??」と自分でも思った(^^;)
(個人宅のため写真は一部修正あり)
版築(Rammed earth)という土を締め固めた工法を用いた構造体。
プライベートな外部空間であるバックヤード。
お茶を飲んでみたくなるベランダ。
セミパブリックなフロントヤードには外用のダイニングテーブルが。
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見学後プランを書き、メモを取った。
「土足文化」の玄関体験に衝撃を受ける。(靴箱がない!)
プライベートなバックヤードでのディナーに感動!
外でのご飯はオーストラリアでは日常的。
旦那さんの帰宅も早く「暮らしがとても豊か!」
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気候の良い海外では室内よりも屋外の席が人気だった。
外席のほうが席料が高いことも!
心地の良い外席。
屋内席には人はまばら。
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ペナンはマレーシアにある島で古くからヨーロッパとアジアの交易船の寄港地として栄えた経緯があり、建築にもその影響が色濃く残っている。
世界遺産にもなっている「ブルーマンション」(泊まれる!)
スペインの「パティオ(中庭)」の影響を受けた意匠が特徴的。
喧騒のペナンの中、この中庭には静寂がありとても素晴らしい体験が出来た。
(インディゴブルーからの影響もあったと思う。)
「熱帯気候+土地が狭く建物が奥に長い形状」→通り土間・坪庭。
気候から必然的に生まれる建築の姿を感じた。
日本との大きな違いは「土足文化であること。」
坪庭に気軽に行ける気持ち良さには大きな感動があった。
(安藤忠雄さんの「住吉の長屋」にもこれに近い気持ち良さがあるのかなとも。)
「室内から眺める庭」と「その中で過ごす庭」
気候により適性はあれどどちらもとても魅力的。
「プライバシーの確保された外部空間」の心地良さは写真では伝えきれない。
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インドは聖地バラナシへ。
世界一周の旅に出るきっかけにもなった「高橋歩さん」主催のNPO「オンザロード」が運営する学校にボランティアとして1ヶ月程お世話になった。
現地の材で現地の職人と作られた建物に感動。
インターナショナル建築にはない「土着的な魅力」を強く感じた。
バラナシで暮らす日本人の方が作られたカフェ。
こちらも同様の魅力を感じた。
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フィンランドへ。アルヴァ・アアルト建築の旅。
ベンガラレッドの家々が立ち並ぶ。
雨の多い北欧は緑が豊かで日本ととても近い空気感を感じた。
木を多く使うアアルト建築からも「日本に近いもの」を感じた。
庭にはフィンランド建築ならではの「サウナ」がある。
外部のダイニングテーブル。「暮らし方」が見えてとても素敵。
見学しながら気づきメモを書き込む。
皮巻きの取っ手。
取っ手など毎日手が触れる部分は大切に設計したい。
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とても日本に近いものを感じた。
ペナンやオーストラリアとは対照的な「室内から眺める庭」。
冬の寒さなど厳しい気候条件が「外と内の関係性」を作る。
フィンランド建築は「西日を取り入れる」よう考えられている。
なぜ?(日本では「西日は暑くなるからNG」という考えが一般的。)
それは白夜のある北欧の冬場は極端に日照が少なくなるから。
夕方の西日はとても貴重な採光となっている。
「地域による建築的な違いの発見」がとても面白く愉しい。
裏表から使用できる引き戸。
フィンランドには他にも「繊細さ」を感じる建築が多々あった。
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スロープを登る際にコルビュジエの言う「建築的プロムナード(散策路)」を強く感じた。
広がるリビングへ向かうワクワク感。まさに散策路。
外と内が曖昧につながるリビング。大開口の引き戸は圧巻。
現在は人は住んでいないため、「人が暮らすことにより生まれる魅力」はなかった。
建築は設計だけでは完成しない。
「人が暮らすこと」で初めて魅力が生まれる。ということも痛感した。
『「近代建築の5原則」を忠実に再現した住宅』としてとても有名。
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シャワー室の丸みのある開口に感動。
モダンの中に「有機的」なものを感じる。
「この丸みがロンシャン礼拝堂につながるのかな。」
と想像をふくらませる。
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パリでもカフェは「外席が人気。」
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アアルトデザインの照明。
このまま日本の住宅に使いたくなるデザイン。
何十年経っても色褪せない魅力。
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大学生の頃に教科書で見ていた建築。
長い坂道を汗をかきながら登った。
サヴォア邸とは対照的な「とても曲線的で有機的な建築」。
「自分の設計思想を超える。」
という姿に強い感銘を受けた。
コルビュジエが書いた扉絵。
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コルビュジエがレ・マン湖のほとりに母のために建てた「小さな家」。
近代建築5原則のひとつ「水平連続の窓」
景色は最高のひとこと。(向かいには名峰モンブラン)
「ネコ用の展望台」
そんな設計がとても素敵。
見学して初めてコルビュジエの「人間的な魅力」を強く感じる。
「小さな家」と言えばこの湖沿いに設けられた「ピクチャーウィンドウ。」
塀が日陰を作り出していた。
フレーミングされた風景の魅力。
「窓は大きく取れば良いわけではない。」
という当たり前のことを再確認する。
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スペインの人はたとえ景気が悪くても「ポジティブさ」は決して失わないメンタリティを持っていた。
(日本人がこれを知るととても暮らしが楽になると思った。)
スペイン人も外が大好き!
日常的に友人を呼んで屋上でディナー。
「世界の豊かな暮らし方」を感じた。
スペインのあるデパートの男性トイレの壁。
すごく陽気笑。
(こんな感じでいれたら人生もっと「楽」に生きられるのかも♪)
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ガウディからは「モチーフを用いること」を学ばされた。
サグラダ・ファミリアの柱は「森」がモチーフとなっている。
(分かれ目には「節」のようなデザインも)
まさに「アール・ヌーボー」。
「植物的な装飾」がとても魅力的。
モチーフはキノコかな?
見た目から暖かそうな暖炉。
有機的な真鍮の取っ手。
ガウディからは感じることが多く、メモやスケッチをたくさんした。
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「街並み(歴史)をつなげる価値・魅力」を強く感じた。
我が家近くの「杉板外壁と黒瓦屋根」の田舎の家々。
多くの家の外観がそろい「風景」を作り上げている。
帰国後に
「これが日本の原風景だ。」
「この風景は日本が誇る大きな魅力だ。」
ととても感動した。
旅(外)に出たからこそ気づけたことがある。
外を見ることより「内に気づくこと」。
それが旅の本当の価値なのかもしれない。
フィレンツェのフリーマーケットで買った真鍮の取っ手。
今では宝物になっている。
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画家であるフンデルトヴァッサーが自分の思想を形にした家。
(しかも公共住宅!)
「植物とともに生きる。」
「建築は地面を減らす行為である。その分植物を植えなければならない。」
という強い思想を持っていた。
思想を持つことは誰にでも出来る。
すごいところは「それを実現したこと。」
「自由に生きる。」
「自分の想いを具現化する。」
ことをこの建築から学ばされた。
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まさに自然と共に建つ「オーガニックアーキテクチャー」。
自然と共に生きる「暮らし方」に強い感銘を受けた。
1階(洞窟部分)が寝室、2階がリビングという形式が多い。
窓からは「景色と建築が一体となった風景」が一面に広がる。
カッパドキアには建築的な感動がとても多く、スケッチ・メモも多々取った。
プランに「心地良さ」を色分けして示してみたり。
空間(心地良さ)にメリハリをつけることで、心地良さが増すことを体感した。
(意図的なストレス→開放)
天井高や部屋の広さなど、住宅設計にも取り入れられると感じた。
「世界一有名な住宅」であろう「落水荘」には想像以上の感動があった。
モダンと自然素材が見事に融合した建築。
(さらに自然(滝)とも融合している)
明るく伸びやかな内部。
外の景観とも相まって絶句するほどの感動があった。
ワインを温める装置。
(1度しか使われなかったとか?)
角が消える窓。
有機的な階段の手摺壁。
垂直方向(石張り)と水平方向(RC+塗装)で材料が使い分けられている。
プランとメモ。
(一部、中村好文さんの本を模写した。)
ライト設計のニューヨークの「グッゲンハイム美術館」
唯一無二の「天才」の仕事。
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ダメ元で訪問したフィッシャー邸。
住み手の方が快く室内を案内してくれた。
なんと住み手の方はこの家を買われたたばかり!
(直前まで売りに出ていた。高値だったため誰も買い手が現れなかったそう。)
「この建築を守るため」という意識もあり買われたんだそう。
(職場までとても遠い立地にも関わらず!)
「価値ある建築を守る」という意識の高さを強く感じた。
カーンの窓の取り方を体感する。
風や音を感じるための窓、風景を見るため窓、
窓にも様々なアプローチが出来る。
「主」と「従」が明確に分かれたプラン。
分けることで家の中にも「オン」と「オフ」が生まれる。
それぞれの心地良い体験をすることが出来た。
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川のほとりにひっそりと建つガラス張りの建築。
(建築して数年後に幹線道路が奥に出来てしまいプライバシーが大いに侵害されたんだとか)
360度ガラス張りの「究極の建築」。
(住みたいかどうかは別として)
ディテールやゾーニングなど学ぶ点や感動する点は多々あった。
浴室やトイレなどは中央の「コア」に納められている。
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崖にせり出すようにして建つスタール邸。
とても50年前の建築とは思えないデザイン。
「ケーススタディハウス」という「安価な汎用品でどこまで格好良く住み良い建築が建てられるか」という実験的な試みから生まれた住宅。
(土地含め超低予算で建てた家だったが、今では値段がつけられないほどの価値に。)
まさに天国のようだった。
(崖から落ちたら本当に天国へ?)
前面道路側の「窓のない壁(赤線)」と崖側の「ガラス張りの壁」
ファンズワース邸との大きな差は、プライバシーが確保されていること。
人は壁があることで初めて「心理的な安心」を感じるということを学んだ。
ブロンド美人さん。(絵になりすぎじゃない?)
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原色の建築家ルイス・バラガン。
メキシコの強い日差しと原色の壁は絶妙にマッチして唯一無二の魅力を生み出していた。
そして、この直後に僕は命を落としかける事件に巻き込まれる。
その体験により「旅のリスク・世界の裏側」を知ることが出来た。
(と今では思える。)
以上です^^
またなにか機会があれば旅の話をしてみたいものです。
住学第3回目にご参加頂いた皆様、本当にありがとうございました。
今後とも宜しくお願いいたします。
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【追記!】当日のトークの動画をアップします!
会場は熱気ムンムンで緊張しました(^^;)!