【職人技】和紙が出来るまでの物語-小国和紙生産組合さん見学-
ゆうです^^
S邸のランマに小国和紙を使いました。
お陰で、手漉き和紙の柔らかく優しい空間が出来ました。
今回はその『和紙』がいかにして出来上がるかをお届けします^^
S邸で使った和紙ランマの様子はこちら^^
和紙そのものも魅力的ですが『和紙が出来るまでの物語』を知るともっと和紙のことを好きになれると思います^^
12月初旬、雪の積もる長岡市小国町へ。
小国和紙生産組合さんの事務所に到着。
まずは和紙を貼って頂くランマ(アクリル板)をお渡しし、貼る和紙の選定を。
薄さ、光の透過具合を確認し、「札紙」の3匁を選んだ。
(匁(もんめ)は重さを表す。1匁は5円玉1枚の重さ)
その後、工場内を見学させて頂きました^^
長岡の清酒に張られるラベルとなる和紙が仕上げられていた。
(5年前に見学したのが懐かしい^^)
いつも飲むお酒のラベルがこうして造られているかと思うとお酒の味もより美味く感じるもの♪
さてさて、手漉きの和紙はどのようにして作られるのでしょうか^^
まずは原材料から。
収穫された「楮(こうぞ)」。
小国和紙さんでは楮を自社の畑で育てている。
この楮の「皮」が和紙の原料になる。
楮は蒸して熱いうちに皮が剥かれます。
剥かれた皮(左)と残った芯棒。
(芯棒は釜焚きなどのための燃料になる)
緑色の表皮は包丁でそぎ取られる。(皮引き)
一枚一枚とても手間のかかる作業。
皮引き後、剥かれた皮は木灰液などの中で煮て柔らかくし、
洗いながらスジなどを取り除き、叩いて繊維状にほぐされます。
そうして出来たのが繊維状になった和紙の原料「紙素(かみそ)」。
その紙素を水を張った紙漉槽(かみすきぶね)に溶かしていきます。
そしていよいよ紙漉きです^^
小国和紙生産組合工場長の今井さん。(お世話になりました!)
縦に横にとテンポ良く、繊維が均一になるように漉いていく。
簾の上に和紙が漉きあがる。
「夏と冬で温度差により水の切れ具合が異なるので、その調整が必要になります。」
と今井さん。
自然素材を自然環境の中で製造するのは、職人さんの長年の勘と経験が必要不可欠。
漉かれた紙は重ねられていく。
「上下の紙は混ざったりしないんですか?」
と質問をしたところ、
「繊維がしっかり分かれているので重ねても紙は混ざりません。」
と教えて頂きました^^
重ねられた紙たち(紙床(しと))は一日置いてからジャッキを使って圧縮し、水分が抜かれる。
そして上で紹介したように、温められた鉄板に和紙を張り乾かし、和紙が出来上がる。
様々な和紙たち。
こうして和紙が作られていきます^^
厚みが異なるもの、色身が異なるもの、チリが入っているもの、、
手漉きのため1枚と同じものがないのも面白い。
今回は紹介できませんでしたが、小国和紙さんでは
晴れた日に雪上に楮の皮を置き、日光(紫外線)で自然漂白させる「雪晒し」という技法や、
春まで雪の中に紙床を入れ保存しておく「かんぐれ」という保存方法など、昔ながらの方法を用いて和紙を作られています。
そういった『製品の裏に秘められた物語』を知るとより一層魅力を感じますね^^
小国和紙生産組合さん。
見学させて頂き、詳しくお教え頂き大変ありがとうございました。
お陰で素敵な家が出来ました^^
今後とも宜しくお願い致します。
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