ケンチク探訪♪ 13『「アオーレ長岡」と管理建築士講習。』

ケンチク探訪♪

ゆうです^^

今日は『管理建築士講習』を丸1日受けてきました。

いよいよ退職まであと10日。(人生で最後のサラリーマン生活?)

昼休みは長岡駅周辺のケンチク探訪へ。

長岡で建築と言えば、、、アレですよね♪

『管理建築士』とは建築士事務所を管理する建築士のことで、設計事務所を開業する場合に講習を受け、管理建築士となる必要があります。

管理建築士講習を受けるには、建築士として設計等の業務に3年以上従事する必要があります。

(建築士に合格したからといってすぐに独立できるわけではないんです。姉○事件以降いろいろと厳しくなりました!)

講習は9:30~17:30(結構長い、、)

講習を受けながら休憩時間に営業戦略や他の資料を勉強する。
宮崎建築さんから頂いた資料、とても勉強になりました!)

そして、昼休み、、

せっかくなので長岡の街中を散歩する♪

美濃屋酒店。親父の還暦祝いにはこちらで「久保田(万寿)」を購入した。

良い感じにレトロな商店街。

長岡市で有名なおばけパフェの店「もか」。

大通り(すずらん通り)には、相方が務める旅行会社もある。

新潟県では2番目の大都市「長岡」の駅前。

正面が長岡駅。そして、右手には、、、

近年の「長岡の建築」と言えばコレですね^^

『アオーレ長岡』設計:隈研吾(←新国立競技場もこの方の設計)
(H26 日本建築学会賞受賞)

今は「日本の建築家と言えば『安藤忠雄』」ですが、2020年以降はその常識は「隈研吾」に替わるのでしょう。

そういう著名な建築家に依頼するあたりも長岡市の懐の広さを感じます。

特徴的な『地元杉のすのこ状の外装』は長岡城の床の間に使われていたという「市松模様の壁」がモチーフ。

(「アオーレ」とは長岡弁で「会おうね」と言った意味から来ている^^)

「市松模様」には「公と民のモザイク」というコンセプトも込められている。
アオーレ長岡HPより)

入り口わきの杉のベンチ。
かつてこの地に建っていた厚生会館の床材を再利用している(はず)。
元々この地には「長岡城」が建っていた。歴史ある政の場所。

屋根のかからない部分の杉板の経年変化状況(築6年)を確認する。

水を吸いやすい下端の木口まわりには一部『藻』が生えていた。
※木材を腐らせる「腐朽菌」と違い、「藻」は木材を分解しないため劣化にはあまり影響を及ぼさない。(美観上の問題はある)

注意深く観察すると「下向きの板」は下端に藻が生えていて「上向きの板」には生えておらずシルバーグレー化がより進んでいる。
日射と水切れによる差だと思われる。(何事も勉強になるなーと。)

ちょっとマニアックな話になってしまいました(^^;)

さてさて、アオーレの内部へ!

ガラスの屋根から自然光が降り注ぐ通称「ナカドマ」 。
さすがのコンセプト。駅周辺の密集地だからこそ、このなにもない空間が生きる。

大屋根は鉄骨トラス造で融雪装置により冬季でも自然光が取れる。
また、太陽光発電パネルが設置されるなど環境負荷の低減も図られている。

「ナカドマ」でのイベントやパブリックビューイングの様子(wikipediaより)

そして、アオーレのメイン機能は『長岡市役所』であるということ。
(こんなシャレて開けた素晴らしい市役所ほかにある?)

モスバーガーやセブンイレブンも併設されている。

市民が自由に使う「ホワイエ」。ここでも定期的にイベントが開催される。

福祉のカフェ「りらん」さん。
それぞれの壁には、、、

地元の『小国和紙』が使用されている。
まさに地材地建ですね。材が持つ物語に心が惹かれる。

アオーレのモチーフである市松型の小鳥たち。(通称「アオーレバード」)
(この「はらはら感」「さらさら感」が隈さんの建築)

市松小鳥はフロアサインにも。

アオーレには市役所の他に「アリーナ」が併設されている。
行政機能と市民活動拠点の距離がゼロ。融合する「これからの市役所の形」

イベントの際にはゲートが開き、「ナカドマ」と段差無しでつながる。
2階の渡り廊下からもアリーナ内の様子が観覧できる。

アルビレックスBBの試合も開催される。
ベイビーフェイスの五十嵐圭選手が人気^^

2階のホール。床材は住宅のウッドデッキでもよく使用する「アイアンウッド」

空中に浮く「市民活動ブース」には杉のすのこが反射し映りこんでいた。
バーティカルブラインドも木製。

アオーレ長岡、とても素敵な建築でした。

講習会場に戻り午後の部がスタート。

建築士事務所業務のことだけでなく、社会情勢なども学ぶ。
産業廃棄物のうち約20%が建設廃棄物(H26)

「リノベーション」の意義などについても言及されていた。
リノベーションの効果のひとつに環境負荷低減(廃棄物量を減らす)がある。

空き家の総数は約820万戸で空家率は13.5%。(H25)
この20年で1.8倍に増加した。
「再利用」か「解体」か。
その線引きは専門的かつ慎重な判断が必要になる。

最後に「試験」を受けて講習は終了!

皆さんお疲れ様でした^^!

正式に管理建築士になるのは約1ヵ月後。

いよいよ独立はすぐそこまで。

ワクワクとドキドキ。

昨日見た「プロフェッショナル(NHK)」でヒカキンが言っていた。



「プロフェッショナルとは継続する人。」




「継続する人にのみチャンスはやってくる。」




「そのチャンスを活かせる人。」

出来ることを積み重ねていこう。

帰り道の農道から。
「ニッポンの夜明けゼヨ!(夕暮れだけど)」

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村松 悠一(ゆう)
エスネルデザイン代表(設計士)

今週のTo Do:ある家の模型製作。

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