【エスネルの仕様】床材:「国産無垢ヒノキ」

【素材・職人技】の物語

ゆうです^^

エスネルデザインの標準仕様の床材は

「国産の無垢のヒノキ」です。

とても柔らかく暖かいヒノキの床。

赤ちゃんの肌のようなヒノキの床。

ヒノキの表情はとても豊かで自信を持ってお勧めしています。

 

薄紅色の赤ちゃんの肌のようなヒノキの床(新築時)

カンナ仕上げでツヤツヤ・スベスベ。

 

 

 

エスネルデザインがヒノキの床をお勧めしているのには6つの理由があります。

 

 

1.見た目が優しいこと。

まず一番は見た目です。

床は家の中でも壁に続いて面積の大きな場所。

見た目の印象は住まい手にとても大きな影響を与えます。

好みによりますが、ヒノキの薄い木色

これは、針葉樹の文化で生きてきた日本人の
DNAに刻まれているであろう心地良い色だと思っています。

洋材(広葉樹系)とは違った針葉樹の暖かい空気感があります。

※ヒノキは古来から社寺仏閣建築に使用されてきました。

 

遷都されたばかりの伊勢神宮(2013)

 

 

 

2.柔らかく、暖かいこと。

ヒノキを始めとする針葉樹は広葉樹に比べてとても軽いです。

比重(g/cm3)で比べると、ナラ=0.7に対してヒノキ=0.4です。

それだけ材の中に空気を含んでいるということ。

それは「柔らかさ」「暖かさ」につながります。

「空気が多い(密度が低い)=断熱性が高い(熱伝導率が低い)」

となり、冬場に素足で歩いてもヒンヤリしづらいです。

 

半年ほど経ったヒノキ。薄紅色から徐々にアメ色へ。

反面、柔らかいことはキズつきやすいことにもつながります。

 

 

キズがついたヒノキの床。
このキズが「味(家族の思い出)」と思えるかどうかが、針葉樹を選ぶかの分かれ目。

 

 

 

3.サラッとして気持ち良いこと。

特に汗をかく夏場に足裏がサラッとして気持ち良いこと。

「サラッとする=汗・湿気を調湿してくれる」

ということ。

これは、針葉樹であるヒノキはオイルなどを塗らず「無塗装で使える」からです。

「無塗装=調湿作用を妨げる膜がない」

ということ。

対して、オークなどの広葉樹はオイルを塗る必要があります。

これは、
針葉樹は油分の含有が多いのに対して、
広葉樹は油分の含有が少ない(ものが多い)ため。

そのため、広葉樹のフロアはオイル塗装をしてあげないと乾燥してササくれが起きてしまいます。(無塗装は不可)
→調湿作用が落ち、足裏がサラッとしづらくなる。

 

オークのササくれ(無塗装)

 

 

オーク無塗装(左)とオークオイル塗り(右)

 

 

ヒノキオイル(上)とヒノキ無塗装(下)
ヒノキでも、水染みが気になる水廻りはオイルを塗ることもある。
(数年すると無塗装部分にも油が乗り、境目は分かりづらくなる。)

※オイルは調湿作用が落ちる反面、汚れがつきづらくなる効果があります。
(無塗装は水滴をほおっておくと水染みになることもある)

※オイル以上に汚れを防ぐ仕上げに「ウレタン塗装」があります。
 板にウレタン塗装をすると、調湿作用はなくなります。

(極端に言えば、板と足裏の間にサランラップが引いてあるような状態になる。)

 

半年が経ったY様邸のヒノキの床。

 

 

 

4.木の香りがすること。

ヒノキは昔から日本に馴染みのあり、その香りには鎮静作用があります。

(ヒノキはαピネンを含有しており、森林浴と同様のリラックス効果がある)

またヒノキの香りには、血行促進作用や疲労回復やだるさの緩和、冷えやむくみの改善効果があると言われています。

難しい効果はさておき、木の香りってやっぱり良いですよね^^

※ヒノキは香りが強いので好き嫌いあり。

(住み手は2-3ヶ月もすると慣れて香りを体感しづらくなるが、
たまに来る方に「木の香りがいいね」と言われて再認識する。ということが多々ある。)

 

2年が経ったT様邸のヒノキの床。

 

 

 

5.国産であること。

国産神話は崩れてきているのかもしれませんが、
木材に関してはまだ「安全・安心」に対する信頼性は高いと思います。

それは、国産が陸運なのに対して、海外産は「海運(船便)」だから。

海外産材は輸送時間も長く、輸送環境も厳しいです。

もちろん質の高い海外産の床材もありますが、見分けることはなかなか難しい。

そして、国産はコストを低減できます。

コストとは「金銭的コスト」と「エネルギーコスト」。

金銭的コストには「輸送コスト」「関税」などが上げられます。

 

ヒノキ無垢材でも、節あり材であれば価格はそこまで高くはない。

 

 

 

6.日本の林業を育て、地球環境を守ること。

海外材は輸送に多くのエネルギーが使われます。

また、過剰な森林伐採も問題視されてきています。

(東南アジアのチークなどは乱獲が進み、原生林は減る一方。)

地球環境を考え、身近にあり、植林しやすい材を使用することが求められてきています。

対して、国産であるヒノキを使うことは、日本の林業を活性化させ、森林を循環させることに寄与します。

現在、林業は負のスパイラルに入りつつあり、廃業する業者が後を立ちません。

「安い海外産の木を使う→国内林業が売れない→業者が減る→
 植林地が荒れる→木の質が下がる→海外産の材に負ける→・・・」

この負のスパイラルを

「植林した国産材を使う→林業で採算が成り立つ→質の向上→
 国産材のシェア拡大→スケールメリットにより低価格化→・・・」

という正のスパイラルへ。

もちろん、森林が循環すればCO2削減量も増えていきます。

 

 

 

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と、長々と書いてきましたが、まとめるならば、

『慣れ親しんだ材を使うことは体も心も気持ち良いし環境にも良い。』

ということかと^^

 

(好みはありますのでヒノキを無理強いすることはありません)

 

 

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家で使用される材にはすべてに「理由」と「物語」があります。

設計者は全ての材を理由あって選んでいます。

デザインだけでなく、背後の「物語」も踏まえた上で選定しています。

機会があれば、設計者に「なぜその材を使っているのか」聞いてみると
面白い話が聞けるかもしれません^^

 

 

-「超高断熱の小さな木の家」escnel design-

 

 

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