新潟観光大使。64-2『佐渡の宿根木!板外壁の経年変化。』
ゆうです^^
佐渡に行った際に念願の宿根木に立ち寄りました♪
経年変化した杉板の佇まいに感動。
やっぱり無塗装の板外壁は魅力的です。
佐渡旅行の概要は前回の記事を^^
「念願の、、」と書いたのは、前回の佐渡旅行では宿根木には寄れなかったから。
体力の限界と帰り時間の問題で泣く泣く断念したのでした(^^;)
宿根木は佐渡のほぼ一番下↑(スタート地点の小木のすぐ近く)
赤線は前回の佐渡チャリンコ一周時のルート。
ということで、今回は初宿根木を堪能してきました!
入り江に所狭しと家々が集まって暮らしていた。
(海風をお互いに防ぎあう効果もあったのかも)
数年前にJRの「大人の休日倶楽部」のポスターにも取り上げられている。
駐車場から細い路地を入っていく。
「昭和の田舎の夏休み」という雰囲気^^
鬼ごっこやかくれんぼがしたくなる。
ヨーロッパのような石畳の細道。
木製の窓周りは「庇+枠」がされている。
雨風が強い地域であることが建築から感じられる。
日差しのコントラストもとても良い感じだった。
宿根木で見たかったのがコレ!
経年変化した「杉板縦張り(押し縁なし)」の外壁。
佐渡の家はこの張り方の家が多い。
(新潟本土は「下見張り(重ね横張り)」がほとんど。)
「風を受け流しやすい+雨の巻き込みが少ない」からだろうか。
いずれにせよ必然から生まれた意匠(本当のデザイン)だと思う。
(こういうのを探求するのが楽しい)
実は現在リノベーション中のS邸の外壁も「杉板縦張り」。
(選定理由には佐渡へのオマージュがありました。)
杉板縦張りのS邸(一部下見張り)
(現在現場は奮闘中!)
鉄クギが使われているためサビ汁跡がつく。
(錆びさせることでクギの体積が増し、木が痩せても抜けづらい)
無塗装の杉板の経年変化。
凛々しさ、力強さ、風格を感じさせる。
宮沢賢治の「雨ニモマケズ」を思い出した。
まだ板を張ったばかりの家も見れた!
張り替えてからまだ数ヶ月程かな?
経年変化のビフォーアフターが見れて良かった^^
少数派だが「下見張り」の家もある。
もう芸術の域。
陰影がつき惚れ惚れする杉板の外壁。
内部が公開されている「清九郎」
建築は1858年以前(築160年以上!)。
メンテナンスを適切に行えば木造の家は持つことが分かる。
(雨風が厳しい地域でも)
百年以上経過している軒下飾り。
細かい細工を施したものであっても持つ。それだけ木は強い。
(乾燥状態を保つことが秘訣。湿気れば腐りやすくなる)
旧郵便局舎(1921年築)
マチトキさんもだが郵便局は洋風の建物が多い?
リノベーションしたオシャレなカフェも。
そして最後はこちらに。
路地の曲がりに建つ「三角家」
川の中州に建つ三角はまるで船のよう?
(気分は吉永小百合さん^^)
無塗装の杉板の経年変化を感じる良い機会になりました。
やっぱり自然素材の持つ魅力は人工物では敵いませんね。
(特に数十年後)
柏崎や出雲崎の海岸線も素敵ですが、佐渡の宿根木もとても素敵でした。
同じ新潟と言えど「環境が違うことでデザインは異なる」ことを学んだ旅になりました^^
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村松 悠一(ゆう)
エスネルデザイン代表(設計士)
杉板の魅力
:新潟(農村地帯)の原風景を感じられること。
(風景を未来につなげられること)