【1月17日】「住宅設計のプロフェッショナルになる。」と誓った日。
1月17日は僕にとって特別な日だ。
毎年この日が来ると身が引き締まる。
1月17日は僕が『住宅設計のプロフェッショナルになる。』と誓った日だ。
6年前の今日、オーストラリアのメルボルンの働き先の寮で、
一人で夜に自分の家の間取りを書いていた。
実は、世界一周の旅に出た当初、僕は帰国後にやることを特に決めていなかった。
帰国後の予定はまったくノープラン。
どこで、なにをするのかはまっさらな白紙状態。
(今思えば本当に『若気の至り』だった。)
でも、そういうまっさらな状態で旅に臨もうとしていた。
白紙の状態で世界を吸収したいと思った。
世界を体験してから、自分で答えを出そうと思っていた。
旅に出る前は、地元のゼネコンで住宅営業をしていた。
家を売ることは大変だったが嫌いではなかった。
覚えることも多く、責任も金額も大きい『住宅』を売るのは簡単ではなく、
毎日帰宅時間も遅い。土日は出勤で休める日も少ない。
しかし、お客さんからの感謝の言葉をもらうと、
とても大きな達成感を感じることができた。
旅に出るために会社を辞めたが、
会社が嫌だったわけでも住宅営業が嫌だったわけでもなく、むしろ好きだった。
旅に出た26歳の時、
「一度ゼロになって考えてみよう。そういう環境に身を置いてみよう。」
「そうなったときに初めて『自分はなにがしたいのか、なにが好きなのか』がわかるだろう。」
と思っていた。
そして旅に出た。
『自分で気づけていない自分』を知ることを楽しみにしていた。
「旅が終わることにはなにかみつかっているだろう」と思っていた。
旅に出て1ヶ月。
まだ旅が始まったばかりのある日に面白いことが起こった。
僕は「この機会に『将来の自分の家』を考えてみよう」と思った。
近くの文房具屋に行って、数学用の方眼ノートを買った。
そして、自邸のプランを考え出した。
その晩、気づいたら深夜になっていた。
相方から「もう寝るよー。」と言われても「わかったー。」とだけ言い、
ろくにご飯も食べず、自邸のプランを考え続けた。
日が変わり、気がついたら1月17日の朝4時頃になっていた。
自分でもそんなに無我夢中になっていたことに驚いた。
そして、気づいた。
「俺は家をつくることが好きなんだ。」
旅を始めて1ヶ月。
みつける気もなく過ごしていたら、やりたいことはみつかってしまった。
少し気が抜けて笑ってしまった。
「俺が探そうとしている『幸せ』ってのもこういうもんなんだろうな。」
自分の好きなことはすぐそばにあった。
気づいているようで気づいていないだけだった。
少し距離を置いたことで確信することができた。
「俺は家をつくることが好きだ。」
2012年1月17日。
メルボルンの寮で早朝に。
自分で秘かに誓いを立てた。
『住宅建築のプロフェッショナルになる。』
6年経った今。
あの時に想像した未来を生きている。
誓いは今も変わっていない。
いよいよこれからは自分で道をつくるときが来た。
進もう。
あの時に想像した未来の先に向かって。
旅中の日記より。
................
この記事は6年前の旅中ブログとのパラレルブログになっています。
こちらもどうぞ。
→家族で夢旅!AUS.18 「1月17日。やりたいことがみつかった日。」