【ZZのエスネル-04】初回プラン提案①「2階リビングと1階リビング。」敷地環境の活かし方。
ゆうです^^
ZZのエスネルの初回プラン提案のについてご紹介♪
いつものように初回は複数プランを提案。
今回顕著なのは、1階リビング案と2階リビング案の両方を提案させて頂いたこと。
敷地の可能性を追求して行った結果のご提案。
果たして、M様のご感想はいかに^^
M様から頂いたご要望は、1階リビングでした。
「感覚的にリビングは1階かなと。」
ご夫婦そろって1階リビングが良いというご要望でした。
その他のM様のご要望はこちら^^
プランニングの主なポイントは、
・リビングにご主人の書斎を希望。
・間口がタイトで奥に長い敷地。
・南側隣家が近接。
M様の敷地。
南側(右側)の家が近く、背が高い。
しかし、東(奥)・北(左)・手前(西)には視線が抜ける。
設計力が試される敷地条件。
「どこに視線を抜こうか」とワクワクする^^
初回プレゼンは、複数案プラン・ゾーニング図・収納検討図、など提案する図面の枚数も多くなる。
「基本プラン作成+整理・準備」でかなりのエネルギーが必要。
1枚1枚、想いを込めて色を塗る。
そこでどんな暮らしが送られるのかを想像しながら。
ゾーニング図。
「視線の抜け」と「採光」を考慮しながら、ゾーン(室のかたまり)の適切な配置を検討する。
南からリビングへの採光量が少ないため、吹抜けなど2階から光をどう確保できるかが大きなポイント。
ゾーニング図には、敷地の性格を整理して建て主様に伝えるという役割もある。
ゾーニング図の説明後、具体的なプランへ。
1階リビングの「プランA」。
エスネルデザインでは、素直に敷地を読み、素直にプランを作ることを心掛けている。
求めるのは「究極のスタンダードハウス」。
それは奇抜さや見た目のデザインではなく、シンプルな形から生み出される。
イニシャルコスト、ランニングコスト、メンテナンスコストを含めたトータルコストを意識すると、自ずと家はシンプルな形になっていく。
シンプルな形は、耐震・断熱・気密にとっても効果的。
これらの調整、整理整頓こそが「デザイン」なのだろうと感じている。
【プランコンセプト】
・「面積の最適化(最小化)による家族密度の向上」
+「住にかけるコストの最適化」
・「異なる居心地、異なる居場所」を複数設ける。
(座る、腰を下ろす、腰掛ける、木々を眺める、空を眺める、)
・東、西、北の視線の抜けを愉しめ、リラックスできる空間を作る。
・収納は適材適所の充実させ、暮らしやすいように。
・シンプルな総二階でコストパフォーマンス、メンテナンス性を高める。
これらは、敷地やプラン、リビングの位置に寄らず、全ての提案に通じるエスネルデザインの根幹の思想。
(延べ床面積約25坪の小さな家♪)
「プランA」1階。
小さな家を広く感じさせるポイントは、室内の視線を通すこと。
左上から右下にかけて、対角線上に壁のない連続した空間を作り、その先に窓を設けることで「抜け」を作り出す。
窓からの光や景色により「空間の先」が感じられ、面積以上の広さを感じられる。
同様に「上下の視線の抜け」も重要。
吹き抜けを効果的に設け、光や抜けを確保する。
南側の隣家越しに得られる採光を考慮しながら、窓高さや屋根形状を検討する。
設計士には「外観から作り始めるタイプ」と「内部から作り始めるタイプ」がいる。
僕は「内部から作り始めるタイプ」。
窓の配置も、内部に自分を置き、どこに窓が欲しいかを考えていく。
外観の綺麗さやモダンさも大切。
しかし、僕は「内部の心地良さ」を優先した設計を重視している。
(両立を目指しながら)
プランの組み立てもシンプル。
「コンパクトな家族の間」+「広々マルチWIC・玄関収納」+「抜け」
実はシンプルほど奥が深い。
仕切り壁なく開放的な間取りが作れるのは「超高断熱」性能があってこそ。
断熱性なく、開放的な間取り・大きな吹き抜けを作っても暖まりづらい家になってしまう。
また、開放的な間取りを設計するには緻密な「構造設計」が必要。
壁・柱をどれだけ抜けるか、耐震等級を確保しながら構造計算を進める。
エアコンや換気など空調設計も重要。
性能・設備・間取り・耐震、、全ては有機的に絡みあっている。
その全てを考慮し、ベターな重心を探っていくことこそ「設計」。
「プランA」2階。
中央の吹き抜けから採光を1階リビングへ導く。
午後は反対側の窓からの採光も得られるように。
東・西・北の景観は主に2階から愉しむという形。
ご主人の書斎がリビングと同一階にならない点は検討事項。
「マルチWICの配置の別パターン案」「2階トイレなし案」などもご提案。
様々な可能性を紹介し「自分たちにあった暮らし(価値観)」を検討して頂く。
自分たちにあった暮らし・価値観は、具体的なプランを見るまで、自分でも自分の本心に気付いていないことも多々ある。
そこに「複数案を提案する理由(価値)」がある。
楽しみながら共に作る家づくりを。『複数のプランを提示する』
設計事務所の仕事『初回に複数のプランを提出する意味・効果。』
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長くなってきたので、続きはまた次回に^^
初回プレゼン後の感想をM様がブログに書かれています♪
第一印象や検討の軌跡がとても参考になります。
「こういうふうに感じられたんだ」と知ることが出来て読んでいて楽しい^^
M様の家づくりブログ、お勧めです♪
初回プラン提案① - 設計士とつくる あたたかい ちいさい おうち
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村松 悠一 一級建築士
エスネルデザイン代表
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