エッセイ。『新ミニマリズム。』-モノの整理からコストの整理へ-

エッセイ

エスネルデザインの設計思想を言葉にしてみる。

 

「所有と共有」「必須と任意」のメリハリをつけ、人生の幸福度をデザインする。

『新ミニマリズム。』

 

これからの時代に、これからの幸せを。

これからの幸福観を探求していきたい。

 

 

 

物を持たない人たちを「ミニマリスト」として取り上げられるようになった。

 

『ミニマリズム。』

 

元々は建築や芸術表現に関する言葉。

意味は

「装飾的趣向を必要最小限まで削ぎ落し完成度を高める表現様式。最小限主義。」

 

iPhoneや枯山水やモダン建築の表現のベースにもなっている。

 

基本的には僕にもしっくり来ていて、シンプルなデザインは好きで所有物も多くはない。

 

 

 

 

ただし、ミニマリズムは表層的なデザインに留まるケースもある。

 

シンプルさに拘るあまり使い勝手が犠牲になっているデザインも少なくない。

 

表層的なシンプルさは、直感的な操作性・視認性と相反する場合もある。

 

また建築で言えば、一般的にミニマリズム建築とは「真っ白、ガラス、幾何学形状」。

やり過ぎると人間が住むことが出来ないものになってしまう。

 

何事にも程度が重要。

使うのはロボットではなく人間なのだから。

 

 

 

 

ミニマリズムが悪いわけではなく、解決すべきは解釈の深さ、表現者の技術の向上。

 

 

ミニマリズムの思想を発展させる。

新ミニマリズム。

 

それは

『モノではなく、コストを整理整頓する。』

 

モノとは「所有物」や「表層デザイン」。

 

コストとはそれを手に入れるため、維持する為に必要になる

「費用」「手間」「エネルギー」。

 

後者を整理整頓し、各人にとってちょうど良い量に調整できたら良い。

日々の負担を最小限化することが出来る。

 

これがエスネルデザインの考える『新ミニマリズム』。

 

従来のミニマリズムに対して

「心理的ミニマリズム」と言っても良い。

 

新ミニマリズムは表層的なデザインは問わない。

 

取得や維持にかかるコストがポイントになる。

 

目的は

『必要コストを低減し、人生の自由度・幸福度を増やすため。』

 

 

 

 

 

家の話をするならば

 

・再販、解体までを考慮したトータル支出。

・メンテナンス、設備交換手間、災害時の復旧費用。

・必要エネルギー、環境負荷、排出CO2。

 

等が抑えられるような家であれば日々の負担は軽減され、人生の自由度は向上する。

 

モノではなく「コスト」を整理整頓する。

 

 

小さな家、大きなゆとり。

 

超高断熱の小さな木の家。

 

 

新ミニマリズムを具現化した家(暮らし)を提案したいと考えている。

 

そこに幸福を感じている。

 

 

 

 

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「自分が良いと感じるもの=提案したいもの」が明確になってきている。

 

今の時代に、今の社会に対してなにが出来るのか。

 

これからも思考と表現を繰り返し

常に調整を行いながら

幸せな暮らしをデザインしていきたい。

 

 

-「超高断熱の小さな木の家」escnel design-

 

 

 

 

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