エッセイ。住宅観の変化『非日常より日常を大切にしたい。』-安らぎ-快適性-暮らしやすさ-健康-

エッセイ

 

歳と共に「自分の住宅観」が変化してきていることを感じている。

非日常より日常を大切にしたい。

安らぎ-快適性-暮らしやすさ-健康。

家の価値の比重の高まり。

自分の家を建ててその思いは一層増している。

『どのような暮らしを叶えたいか。』

『どのような家を建てたいか。』

俯瞰的-長期的な視点で検討する必要性を感じている。

 

 

 

建築-住宅業に携わるようになってから今日まで

『理想の家とは。』

『理想の暮らしとは。』

ということを考え続けている。

二十歳からとすれば早20年。

時代は変わり、心身ともに歳を取り、家族構成も変わってきた。

そのなかで考えが変わったこと、変わらないことがある。

 

 

 

若い頃(概ね30代中頃まで)は

『家より思い出を大切にしたい。』
(家より家族との旅行などにお金をかけたい)

と考えていた。

「非日常を大切にしたい」と言い換えることも出来る。

その頃から歳を取り今(今年40歳)は

『非日常よりも日常を大切にしたい。』

という思いを強く感じている。

 

家族で過ごす何気ない日々。

それを豊かにしたい。

毎日の食卓、変化する自然の光、

庭の樹木の生長、デッキで過ごす時間

家事が楽、家中の温度差がないことによる心身が整った状態

家庭菜園、庭いじり

心穏やかに、安らげる環境で日々を過ごしたい。

それが仕事にもプライベートにも良い影響を与える。

そういう思いが湧いてきている。

僕自身も、そして家族それぞれも、そうした環境で日々を過ごせることに幸せを感じている。

 

 

 

また『お金の使い方』にも変化が起きている。

なににお金を使いたいのか。

具体的には『健康寿命を守ること。』

体の健康と心の健康。

それを叶えることへの関心が高まってきている。

歳を取るに連れこの関心はより大きくなるのだろうと想像している。

 

人間が手に入れたい究極のものはなにか。

それは『健康。』

そして『信頼できる人とのつながり。』
(夫婦、子供、親、少数の友人)

それを若いうちから整えておきたい。

 

「温度差のない室内環境」や「自然が近い暮らし」

「家事が楽、住んでからの支出が抑えられる」等は

心身の健康と良好な人間関係に寄与してくれる。

 

 

 

 

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『日常を大切にしたい。』

年に数回の旅行も大切にしたい。

それ以上に毎日の暮らし、日々の豊かさを大切にしたい。

「歳をとったな」と思う。

「歳を取るとこういう考えの変化があり得ますよ」ということをこれから家を建てられる方に伝えられればと。

ご参考になれば幸いです。

 

 

-「超高断熱の小さな木の家」escnel design-

 

 

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