【お客様の家】築2年半の杉板外壁の経年変化〈T様邸〉
ゆうです^^
先日、築2年半が経ったT様邸に寄りました。
無塗装の杉板外壁がとてもきれいにシルバーグレーに変化してきていましたのでご紹介します。
時間と共に魅力を増していく自然素材。
人間と同様に、長く愛せる家の秘訣です。
T様邸には春にも伺わせて頂きました。
その際は『住み心地』や『家づくりの紆余曲折』などいろいろなお話を聞かせて頂きました^^
【お客様の家】築2年のT様邸に訪問②「住んでからの感想・反省」
その時は直前まで雨が降っていて外壁が濡れ色だったので、
「晴れのときの外壁も見に来たいな」
と思っていたのがようやく実現できました^^
春に伺った際の濡れ色の杉板外壁。
自然素材は水が沁みこむため色が変わる。そんな日々の変化もとても愉しい。
(まだ一部に木色が残っている)
新築時のT様邸(無塗装杉板)。
2018.10現在の杉板外壁。
面によっては2年半できれいなシルバーグレー化が進む。
(板の張り方や風雨の当たり方により異なる)
【秘訣】板外壁の経年変化。「方位による風合いの違い」
縦張りは雨水が縦にきれいに流れるためシルバーグレー化がとてもきれい。
(横張りでも時間はかかるが同様になる)
シルバーグレー化した杉板縦張りの凛々しさは佐渡の宿根木を思わせる。
アイアンウッド製のウッドデッキもきれいなシルバーグレーに。
元々のアイアンウッドは赤茶色。
雨に当たることで色素が抜けていく。
アオーレ(長岡市役所)などのデッキ材にも採用されており、雨ざらしでもノーメンテで数十年持つと言われている。
高湿で虫も多い東南アジアや南米に生息する木のため、防腐力・防虫力が非常に高い。
【北面】
日射(紫外線劣化)が少ないため北面のシルバーグレー化は遅め。
【東面】
新潟は東風は少なく雨がかりがまばらになるため、東面はまばらにシルバーグレー化が進むことが多い。
【西面(右側)】
東面とは逆に、新潟は西風が多く西面には雨が一様に当たるため、シルバーグレー化も一様になることが多い。
玄関階段もアイアンウッド。
(雨がかりが少なくとも徐々に退色しているのが分かる)
デッキ下のバスケットボールが良い感じ^^
半年前の北面の様子。
(まだ木色が残っている)
雨がかからない部分は、逆に木色が濃くなっていく(アメ色)。
(写真は半年前)
北面正面より。
低く抑えられたカーポートが良い感じ^^
T様邸は、北面入りで南面が広大な田園というとても恵まれた立地。
室内より(春)。
田植えの春も、稲穂が実った秋も、一面銀世界の冬も最高の景色。
(本当にうらやましい!)
T様、外壁の経年変化はとても良い感じに進んでいますね^^
見ていて惚れ惚れします。
T様邸のような家が数十年後の『新潟の原風景』を守っていくのだろうと思います。
「新築時が一番きれいであとは劣化」
ではなく、
「新築時はまだまだ新米。歳と共に味わいが出ていく(経年美化)」
でありたい。
それで、風合いだけでなくメンテナンスほぼも不要になるのであれば、最高の外壁材ではないでしょうか。
(さらに数十年後でも手に入る素材)
・風合いが良いこと。新潟の風景をつなげられること。
・メンテナンスの手間がかかりづらいこと。
・直すときに材料が手に入りやすいことなど、
これから新築するのであれば、
未来のことまでしっかり考え、使用する材を選びたい。
世界にひとつだけの自分の家はそうありたいものです。