【prologue-1】自邸プロジェクト!『よりコストを抑えた家づくりを〈造作・建具・建築美〉。』

【自邸(森のエスネル)】

ゆうです^^

ブログ休載中、ただ休んでいたわけではありません。

次なるプロジェクトの構想を練っていたのでした。

それが、

-自邸プロジェクト-
『10年後の理想的住まいの考察。』

「今を考える家づくり」から「10年後を想定した家づくり」へ。

コストも、暮らし方も、日本・世界の時代の変化も、、、

「自邸(=自分の生き方)」を検討する過程から、今の家づくりのヒントを模索していきたいと思っています。

 

いきなりですが現在、自邸を建てる予定はありません。

理由は、

・今の家、二世帯の暮らし、田舎暮らしに(ある程度)満足していること。

・築35年超の低気密低断熱の家から学べることが多いこと。

・できるだけ、義父義母と息子娘を一緒にいさせてあげたいこと。

・義父義母はおそらく新築二世帯は望んでいないであろうこと。
(今の家は大工である義父が建てたもの)

・二世帯暮らしで家事、子育てがヒジョーーに助かっていること。

(そもそも、銀行から借入できるのか?という理由も、、)

その中でも一番の理由は

常に「模索中」でいたいこと

なのかもしれません。

これまでもずっと「理想の自邸」を模索してきました。

それが、独立網川原のエスネルにつながっています。

網川原のエスネルは僕が追い求めた理想の家、

究極のスタンダードハウス

です。

延床25坪とコンパクトながら、収納や家事動線を充実させた網川原のエスネル。

UA=0.24、C=0.2の超高断熱高気密の小さな木の家。

約4帖の洗面洗濯脱衣化粧収納室(マルチWIC)。
キッチンの隣にあり、パントリーも兼ねている。

【網川原のエスネル‐44】プロ撮影による完成写真たち。

現在提案中のエスネルは、網川原のエスネルの思想がベースになっています。

・小さな家(核家族で24~28坪程)

・超高断熱高気密

・高基礎(床下収納+耐久性)

・マルチWIC(ゆとりある洗面洗濯脱衣室)

+シンプルな内装、玄関収納、「視線の抜け」を効果的に用いた間取り、床下エアコン、独自の空調設計、杉板外壁、、、

網川原のエスネルは、現時点でエスネルデザインが提供できる「今の時代に最適な住の形」だと考えています。

ただし、課題(改善点)もあります。

小さな家と言えど、超高断熱、高耐久のエスネルはイニシャルコストは高くなります。
(※ランニング、メンテナンスコストはその分下がる)

10年後の家づくりを見据え、さらなるコストダウンが出来ないものかと日々検討しています。

現時点では、

・造作収納を抑える。


・建具(戸、扉)の数量を抑える。


・建築的な美にかけるコストを抑える。

ことを常に模索しています。
(すでに提案開始済み)

このスタンスは、エスネルデザインならではの個性だと思っています。

言うなれば「建築にこだわらない」というスタンス。

「夢のマイホーム」「オシャレなマイホーム」からの卒業。

「家は建てるな。」の助言から始まる家づくりを。

豊かな暮らしのつくり方。02ー『家は建てるな。』ー

具体的に言えば、

「建築的な美」よりも「コストダウン」を優先する。

コストダウン→モノより思い出にお金を使えるように。

世界一周の旅をしていたときからこの思想は変わっていません。

ましてや、これから人口減少、家が余る時代。

コストダウン化、超寿命化(高性能化)は命題です。

ただし、造作収納が減って暮らしが不便になるようでは本末転倒。

そうならない工夫として、

汎用収納ケースの採用をお勧めしています。

無印良品さんやニトリさんなどで売られているケースは種類も多くデザインも良い。

ひとつひとつ扉付きで造作するのも良いですが、コストパフォーマンス(満足度パフォーマンス)を考えると、汎用収納ケースは非常に優秀。

「大工さんが造るオープン棚+汎用収納ケース」

これからのエスネルはこれが主流になりそうです。

無印良品さんの汎用収納ケースたち。

また、建具(戸・ドア)の数量を抑えることは、冷暖房の均一化に寄与します。

建具(仕切り)が少なければ、エアコンの台数も少なくて済む→コストダウン・メンテ手間減。

エスネルデザイン的には、玄関も、洗面室も、脱衣室も、戸はなくて良い。
(脱衣室はカーテン推奨)

戸は、寝室・子供室・トイレくらいで十分。

(ゆくゆくはそれも無しでも良いかもしれません。究極は戸ゼロの家!?)

建具なくつながるキッチンと洗面室(カーテン設置)。
case.網川原のエスネル

................

また、建築的な美を抑えることは設計士としては少し心苦しい部分。

しかし、判断基準を整理すると納得することが出来ます。

「そのデザインに意味、効果はあるか。」

この質問に回答できるかどうかが線引きになります。

例えば

Q「杉板外壁に意味、効果はあるか」
(窯業系サイディングなどに比べ)

A.
・耐久性向上(耐凍害、塗装劣化無し)
・メンテナンスフリー→トータルコストパフォーマンス向上
・街並みへの貢献
・心理的な暖かみ
・子供の感性の育成、、、

→意味、効果は十分にあり→OK

Q「AEP等塗装仕上げに意味、効果はあるか」
(ビニールクロスに比べ)

A.
・新築時のケミカル臭、VOCの抑制
・住まい手によるメンテナンス(上塗り)可能
・風合い向上
・色褪せなど経年変化(劣化)が少ない
・廃盤リスクなし
・ビニール(石油由来製品)を極力使わないなど環境負荷軽減

→意味、効果は十分にあり→OK

Q「無垢のヒノキの床材に意味、効果はあるか」
(突板新建材フロアに比べ)

A.
・柔らかい針葉樹による暖かさの向上(熱伝導率が低い)
・国産の木材の積極的利用により、森林保全に貢献(山の手入れ)
 →生態系保全や土砂崩れ等の抑止、国内林業の活性化
 外国産材に比べ輸送コスト、輸送エネルギーの低減
・子供の感性の育成
・風合いの向上

→意味、効果は十分にあり→OK

一例を挙げるとこのような点など。
(エスネルデザインで「コストをかける建築的な美」というと大きくこのくらいか)

、、、

『10年後の理想的住まいの考察。』の本筋に行くまでに長くなってしまいました(^^;)

僕は「理想の住まい」とは普遍的なものではなく、時代や社会状況に合わせて水のように変化するものだと考えています。

それを素直に形にしたものが「美」であると感じています。

逆に言えば、「美」を造るためには、時代や社会状況を捉える、先読みする必要があるということ。

これは、既存の家づくりとは一線を画すもの。

そこがエスネルデザインの独自性です。

自邸プロジェクトシリーズ、次回もお楽しみに♪

-「超高断熱の小さな木の家」escnel design-

 

 

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