【自邸-25】基礎工事『コンクリート打設監理。』第三者監理の価値。-長寿命-高品質の家を建てる秘訣-

【自邸(森のエスネル)】

こんにちは^ ^

自邸、森のエスネルの工事が進んでいます。

コンクリート打設監理について。

家は様々な職人が関わりながら現場で造られます。

『完成時に見えなくなるもの。』

『第三者監理による質の担保。』

の重要性を感じています。

 

 

 

森のエスネルは新潟県柏崎市に建つ2階リビングの家。

デイベッド、階段上ロフト、出窓ベンチ、ワークWIC、マルチWIC、、

多彩な居場所、居心地を叶えるプラン。

・延床面積=27.9坪
・UA=0.22(G3)、q=61.1
・耐震等級3(Z=1.0積雪量1.5m
・太陽光パネル設置
・杉板外壁×植栽

エスネル最上級グレード『eLX』。
(断熱性G3、耐震等級3(積雪考慮、Z=1.0)、太陽光、国産杉活用、植栽)

これからの時代を見据えた『超高断熱の小さな木の家』です^ ^

 

 

【自邸プロジェクト-05】コンセプト『別荘と家の間。』森の成長。-自然と共に生きる- - 住宅設計エスネルデザイン

 

【自邸-22】自邸の間取り紹介『要望-構造-暮らしやすさ。』同時に叶え小さく凹凸なく整える。 - 住宅設計エスネルデザイン

 

 

前回の「アンカーボルト監理」の様子はこちら↓

【自邸-24】基礎工事『アンカーボルト-型枠監理。』第三者監理の価値。-長寿命-高品質の家を建てる秘訣- - 住宅設計エスネルデザイン

 

 

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コンクリート打設監理の様子を紹介します^ ^
(2024.8月上旬)


いよいよ打設が始まる。

施工はいつもお世話になっている日進産業さん。

 


アンカーボルトの打設前最終確認。
→本数、施工精度とも全て問題なし。

また基礎内にゴミや水が溜まっていないか最終監理を行う。

打設後に見えなくなる部分。

工事監理の重要なポイント。

 


ミキサー車、ポンプ車の準備が整い打設開始!

 


ポンプから最初に出てくるものは水分を多く含んだモルタル。

強度が出ないためこれを基礎に打ち込むのはNG。

しっかりと場外排出してもらう。

 


コンクリート打設は一発勝負、やり直しは出来ない。

そのため事前準備とその場の対応が重要になる。

特に今回はコンクリートの乾燥がとても早い真夏の打設。

現場に入る職人さんの数から日進産業さんの気合を感じます。

(「社員旅行も兼ねて前泊しました」と上山さん)

 


打設はチームプレー。

コンクリートを流す人、ポンプホースを持つ人、バイブレーションや金槌でコンクリを奥までいきわたらせる人、全体を見て指示出しする人、、

適切な準備、技術、連携により質の高い基礎を造り上げる。

「職人さんがいるから家が出来る(設計者は家づくりの一端を担っているに過ぎない)」ことをいつも感じている。

 


一体打ち基礎のため立ち上がりの根元からコンクリートを充填していく。

一体打ち基礎とは基礎の「立ち上がり」と「底板(スラブ)」とを同時に打設する施工方法のこと。
(通常、立ち上がりと底板は別々に打設される(底板完成後、後日立ち上がり打設))

同時に打設することでコンクリートに隙間を造らず気密性シロアリ耐性の高い基礎となる。

耐久性は構造や断熱性と同様に重要な部分。

手間がかかる分、高品質で高耐久な基礎を造り上げる。

(打設が一度で済むため打設コストが1回分で済む利点もある)

 


コンクリートの指定強度(呼び強度)は30N/m㎡。
(一般的には24~27N/m㎡程)
(30N/m㎡…約100年の耐久性

呼び強度が高いほど流動性が低くなり施工は手間がかかる。

しかし、その分耐久性や表面の美観が高まる高品質な基礎が出来上がる。

今回は日進産業さんからの提案でさらに高い呼び強度33N/m㎡に。

「(施工は大変になるがその分)綺麗な打ち放しコンクリートの基礎を造ります。」

上山さんの心意気に感謝しかありません。

 

〈基礎図〉

 


一体打ちだけでなく高基礎のためさらに手間のかかる施工となる。

が、高基礎により外壁や構造材の耐久性(雨ハネ低減)、シロアリ耐性、床下の収納利用など様々なメリットを叶える。

高基礎は小さな家の縁の下の力持ち^ ^

 

【esTV】『高基礎・一体打ちのメリット。』耐久性・薬剤不要・シロアリ対策。 - 住宅設計エスネルデザイン

 

 


高基礎、一体打ち、夏場の打設は難易度が高い。

そこに対して小さな家、構造計算により基礎量を抑えた家であることが利点として働く。

基礎量が少なければ打設完了までの時間は短くなり作業量も抑えられる。

『高基礎』『一体打ち』『小さな家』。

全ての仕様は相乗効果が得られるよう包括的に検討されている。

 


朝一から始まった打設は昼には完了。

ここから底板(スラブ)や立ち上がり上端を均して仕上げていく。

 


打設もコテさばきも熟練の技がいる。

職人さんの背中がとても頼もしい。

 

 


仕上げを含めて15時前に施工完了。

日進産業さん、炎天下の中大変ありがとうございました!

 


最後にシートをかけ散水養生を行う。

コンクリートはセメントと水の水和反応により固まっていく。
(乾燥で固まるわけではない)

そのため熱による急激な乾燥は大敵。

夏場の散水養生は強固な基礎を造り上げる上で重要な項目。

 


水が張られた基礎。

「水が貯まっても漏れないこと」は隙間のない良い基礎であるなによりの証。

 

 

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後日、十分な養生期間を確保したのちに脱枠。


エスネル自慢の一体打ち高基礎が完成しました^ ^

 


綺麗な四角形。立ち上がりは構造計算により必要最小限に抑えられている。

これ以上ないシンプルな基礎。

見ていてとても気持ちが良い。

 


凹凸や立ち上がりが少ないことは
〇床下空間の移動容易性。
〇換気空調の循環性。
〇伝導による熱損失低減。
に寄与する。

 


〈基礎図〉

『必要十分』『合理的で理由のある設計』に美を感じている。

 

 

【秘訣】『高基礎による床下空間のメリット。』床下収納、メンテナンス性、耐久性、アジト。-小さな家の心臓部- - 住宅設計エスネルデザイン

 

 


水平に仕上がった立ち上がり上端。

アンカーボルトも曲がりなく綺麗。

 


打ち放しコンクリートの美しさ。

古代の神殿のような凛々しさを感じる。

 


Pコン(グレーの点々)のリズムが心地良い。

この基礎が家族の暮らしを支える。

 

打ち放しコンクリートには特別な想いがある。

理由ある設計、緑との親和性、自然素材の魅力。

 

【素材】高基礎『打ち放しコンクリート仕上げ』の魅力。植栽、杉板との親和性。-安藤忠雄さんへの想い- - 住宅設計エスネルデザイン

 

 


この先に森を眺める出窓ベンチが造られる。

季節を感じる暮らし。

完成がとても楽しみ^ ^

 

 

【自邸-13】『森を眺める出窓ベンチ。』日射遮蔽-居心地-居場所の検討。-窓設計への思い。包括設計- - 住宅設計エスネルデザイン

 

 

 

 

設計事務所の工事監理については下の記事をご覧ください。

『完成時に見えなくなるもの。』

工事監理は家づくりにおける重要ポイントです。

 

設計事務所の仕事『第三者による工事監理「工事監理報告書」作成。』 - 住宅設計エスネルデザイン

 

 

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質実剛健な一体打ち高基礎。

日進産業さん、綺麗な施工を大変ありがとうございました。

感無量です。

今後とも何卒宜しくお願い致します。

 

 

-「超高断熱の小さな木の家」escnel design-

 

 

 

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