【design】デザインへの想い。『水平と垂直、日本の美。』杉板張り×ルーバー。
デザインへの想いがある。
特に、合理的設計を超えた領域への想い。
アートの領域。
機能を超えた本能的な感動。
具体的には
日本の美、『水平と垂直』への想い。
研ぎ澄まされたデザインを追求したい。
『水平、垂直』の意匠は日本建築における伝統美。
具体的には「柱」と「梁」により造られる華奢で繊細な意匠。
それらの伝統美は日本の風土から生まれている。
・雨が多く森が育ち、良質な木材が使えたこと
・多湿で蒸し暑く、物が腐りやすい自然環境では風通しの良い建築が求められたこと
・戸を外すことで室の広さが変えられ様々な用途に対応できたこと
・自然災害時に建物が倒壊した際に比較的容易に再建が出来たこと
・寺社仏閣の建立により、木造の建築技術が発展してきたこと
など様々な要因が絡み合い、柱と梁の日本建築が造られてきた。
石積造りの欧州建築との違いは、世界一周の旅中にその土地の気候や文化と共に肌で感じることが出来た。
それと同時に日本建築の意匠がどれほど特殊でどれほど魅力的であるのかを実感することが出来た。
日本建築の意匠は日本人にとっては当たり前のものだが、海外の建築家たちは水平と垂直の日本建築にこぞって惚れ込んだ。
20世紀には建築技術の向上と共に世界中の建築家によって「柱と梁」の繊細な建築が造られた。
旅中に『海外の建築から日本を感じた』のは不思議な体験だった。
日本人であることが誇らしく感じられた。
外に出たことにより内の魅力を客観視することが出来た。
僕は日本建築のデザインに惚れ込んでいる。
僕の地元、柏崎の家々。
水平、垂直だけでなく『杉板外壁』も日本建築の伝統美。
背景の杉山と共に見ると、理由ある土着的なデザインであることが分かる。
旅から帰ってきて地元の家々を見返した時には感動して涙が出た。
真っすぐに育つ杉。
(杉の語源はまっすぐの「すぐ」から)
垂直への意識。
日本には真っすぐ育つ「針葉樹」の風土がある。
垂直に美を感じるのはそう言った理由もあるのかもしれない。
弥彦神社の境内。
垂直と水平、シンメトリーの抽象的な空間が心地良い緊張感を生み出す。
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水平と垂直による日本建築たち。
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これらの美を意識して住宅のデザインを行っている。
杉板外壁(横張り)と杉ルーバー(縦張り)による水平と垂直の表現。
装飾は極力排し、素材の力を活かしたプリミティブな意匠を追求したい。
植栽や日光による陰影も建築的な魅力を高めてくれる。
自然への想いがある。
緑、山、空、雲、海、川、人、、
自然は何にも優る魅力を持っている。
水平、垂直への意識や木を活かすデザインはインテリアでも同様。
杉の集成板。
赤と白のストライプに官能的な魅力を感じる。
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デザインの追求には終わりがない。
デザインの検討は『その地の風土を学ぶこと』に近い。
歴史的側面、文化的側面、自然環境的側面、、、
デザインの裏には「必然」が存在する。
それを紐解いていき、再構築することは
非常に難しく、また非常に面白い。
『デザイン。』
一生やめられないライフワーク。
-「超高断熱の小さな木の家」escnel design-
水平に美を感じるのは、いつも傍にある海からなのかもしれない。