【測定】2020暖冬をデータでふり返る。『異常気象の振れ幅と超高断熱性能。』
ゆうです^^
もうすっかり春ですね。
今年の新潟は「冬は来たんだろうか」と思うほどの暖冬でした。
数十年に一度の異常なこの冬。
気温、日照、積雪など、データで振り返ってみたいと思います。
今年は、十日町市・湯沢町などの豪雪地帯で積雪0の日が続くなど、本当に異常な冬でした。
新潟地方気象台によると
「偏西風が日本付近で北に蛇行し、北からの寒気が流れ込みにくく、南からの暖かい空気に覆われやすいため、雪が少ないとみられる。」
とのこと。
我が家も柏崎市西山町というそこそこ雪が降る地域なのですが、今年の積雪はほぼゼロ。
義母は「こんな冬は生まれて初めてだわ。」と言っていました。
2018.2月の我が家。
平年の約3倍の積雪があった2018年はたった2年前。
気象の振れ幅が大きくなっていることを痛感する。
家を建てる際は、大雪だった年を思い出すことが大切。
今回伝えたいことを結論から書きます。
「今年は暖冬で良かったねー。」
ではなく、
「今後、このレベルの振れ幅の異常気象が頻繁に起こるのかもしれない。」
ということ。
極端に考えるなら、
来年は、極寒・豪雪の冬になるかもしれません。
灼熱・計画停電の夏になるかもしれません。
今まで経験したことのないレベルの異常気象が普通に起こり得るということ。
そして、それを想像した上で
「自分たちはどんな家が欲しいのか。」
を真剣に考えることが大切。
また設計者は
「良い家とはなんなのか。」
「家はなにが出来るか。」
「自分は優先順位をどう考えているのか。」
を整理して、建て主様に示すこと。
が求められていると思っています。
前置きが長くなりました(^^;)
それでは2020年冬をデータで振り返ってみます。
新潟市の平均気温グラフ(2020.1/1-2/28)。
過去5年平均に対して、今年は2℃~6℃以上気温が高い日が大半を占めた。
2/6のみ最高気温が零度以下の真冬日に。
その日の様子は網川原のエスネルのK様が、超高断熱の家の快適性と共にブログにまとめられています^^
過去5年平均を単年にバラしたグラフ。
※平均を取ると折れ線が均されるため、読み取りに錯覚が起こることがある。
(「10回連続5の平均=5」と「1が5回、9が5回の平均=5」では意味が異なる)
バラしてみても、概ね2020年の冬は例年にない暖冬であったことが読み取れる。
新潟市の最低気温グラフ(2020.1/1-2/28)。
平均気温と同様に、過去5年平均に対して、2℃~6℃以上気温が高い日が大半を占めた。
気温ばかりに目が行きがちだが、大きなポイントはこれ。
日照時間の比較。
この冬の新潟はとにかく晴れた。
太平洋側の気候のようでした。
特に1月の総日射時間は、
過去5年平均の約47時間/月に対して、2020年は約61時間。
2020年は過去5年平均より約1.3倍の日射時間がありました。
(体感ではもっとあったように感じられた)
平年の新潟の冬は基本的にいつも曇り。
2月に入り、たまに日が出るくらいなもの。
しかし2020年、これだけ晴れたので建物には多くの日射熱が得られました。
(この暖冬が今後どの程度の頻度で出現するのかに今後は注目)
積雪量が異常に少なかったのもこの冬の特徴。
新潟市の積雪は元々多くはないが、それでも過去5年平均との差は大きい。
長岡市はもっと顕著。
例年、一日あたり30~60cmの積雪がほぼゼロという結果に。
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結論は、冒頭に書いた通りですが、
今回はたまたま暖冬という異常気象でしたが、
極寒豪雪の冬も、灼熱の夏も、どんな気象も起こり得る時代になってきました。
東日本大震災を思い出せば、
そのときに「停電」してしまうと冷暖房ができなくなり、人命が危ぶまれる危機につながります。
自家発電設備のある家は多くはないわけで、特に小さなお子様や高齢の方が住まわれている家は事前の対策が必要。
エスネルデザインでは、快適性や経済性だけでなく、災害や異常気象も考慮した上で、超高断熱の家をお勧めしています。
-「超高断熱の小さな木の家」escnel design-