【秘訣】35年後の売値まで想定して家を建てているか。『豊かな暮らしの分岐点。』
ゆうです^ ^
家を建てる際、建てた家を売ることを想定している人は、かなり少ないと思います。
しかし、この感覚が、ゆとりを持った人生(家計)が送れる分岐点かもしれません。
35年後、解体して売るのか、家が建ったまま売れるのか。
イニシャルコストの何倍の差が付くでしょうか。
これからの時代、将来住み替えることが一般的になってくると考えています。
それは
・人生100年時代、高齢者になった時、住むエリアも、住まいの大きさや形状も、再選択するのがベターと考えられるから。
・現在の新築の耐久性や性能は向上しているため、これまでよりも住宅の売り買いが行いやすくなるから。
・バーチャル化が進み、住む場所に捉われない生き方を選択できるようになるから。
などが理由です。
豊かな暮らしのつくり方。19-1 ー『家は売ることを想定して建てる。』ー - 住宅設計エスネルデザイン
【提言】『一生に家は2度建てる。』将来家を売るという意識を「豊かな暮らし計画」 - 住宅設計エスネルデザイン
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家を建てる際は、住宅ローンが使われることが一般的です。
しかし、誰しも借金はしたくないもの。
「借金するにしても、出来るだけ額は抑えたい。」
「少しでも安い家が良い。」
そう考える心理、非常に共感します。
(僕もそう思っています)
しかし、本当に支出を抑えたいのであれば、注目すべきはそこ(イニシャルコスト)ではありません。
支出の総額で考えた場合、イニシャルコストよりもむしろ、ランニングコストやメンテナンスコスト、そして、処分費(再販価格)の割合が大きくなります。
詳しくは、以前の記事をご参照ください♪
豊かな暮らしのつくり方。17 ー『家を建ててからかかる費用の差。』ー - 住宅設計エスネルデザイン
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今回は、家を建てた35年後に、解体して売るのか、家が建ったまま売れるのか
の差についてまとめてみます。
ここが大きな分岐点です。
家を売るとき、建て替えるしかないような状態(劣化あり、低性能)だと、解体費を払って更地にして売るしかなくなります。
(または、家ありで解体費分を値引きして売る)
仮に、解体費150万円とすると、手元に残る額は、土地売値-150万円。
逆に、仮に家が500万円ででも売れれば、解体費は不要で建物代もお金が残ります。
手元に残る額は、土地売値+500万円。
解体ありとなしの差は650万円。
もし1000万円で家が売れるなら、差は1150万円にもなります。
この話を基に「耐震等級3、超高断熱、劣化しにくい設計、公的な認定取得、等を叶えた家(≒売れる家)が+200万円で出来る」ならどうするか、を考えてみる。
イニシャルコストを抑えた結果、支出総額が大きくなるリスクがある、ということ。
また、お金も大切ですが、資源も大切。
出来れば、一世代で解体されることなく、何十年と住み継がれる家を建てたいものです。
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『これからの時代、35年後は家を売るだろう。』
という発想の転換。
それが持てれば、住宅の選び方は変わってくる。
価値が担保できる家。
耐久性の高い家。
健康的な暮らしが出来る家。
メンテナンスがしやすい家、メンテナンス費が抑えられる家。
汎用的な間取り。
手に余らない小さな家。
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余談になりますが
では、いずれ家を売るのであれば、なんのために家を建てるのか。
それは、『家族で豊かな時間を過ごすため。』
食卓を囲む、適度なプライバシーが持てる、隠れ家的遊び場、自由に改造できる部屋。
そして、『家族の健康を守るため。』
暖かく温度差のない室内空間、結露やカビの生えにくい空間、、
ではないでしょうか。
それらはお金では変えられない価値。
お金よりも大切なもの。
(新築以外でそれらが実現できるなら別の選択肢でも良い)
新築時に「死ぬまで暮らす家を建てる。」
と考えると、余計な力が入ってしまう。
支出や面積は増え、帯に短しタスキに長しな家になりがち。
仮に「70歳まで住む家を建てよう」と考えてみる。
人生100年とすれば、その先まだ30年もある。
住み替える可能性はそこそこある。
そう考えると、良い感じに力が抜ける。
気負いがなくなる。
建てるべき家のビジョンが見えてくる。
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「家は建てるな。」から始める設計事務所。
「一生に家は2度建てる。」を唱える設計事務所。
どちらも嘘はありません♪
エスネルデザインはそんな設計事務所です。
-「超高断熱の小さな木の家」escnel design-
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