escnel design表札プロジェクト vol.3【蝋型原型製作】-原惣右エ門工房-

【素材・職人技】の物語

ゆうです^^

原惣右エ門工房さんとの『escnel design表札プロジェクト』が進行中♪

vol.3は「蝋型原型の製作」です。

鋳物製作は、金属を流し込むための「鋳型」が必要になります。

その鋳型を造るために「原型」が必要になります。

その原型を「蝋(ロウ)」で造るのが蝋型鋳物です。

蝋が持つ加工性により、柔らかく繊細な鋳物を造ることが出来ます^ ^

繊細な唐草模様の蝋型鋳物。とても鋳造とは思えない。

工程でいうと、

①蝋で原型を造る。
②原型の周りに土を塗り付け鋳型を造る。
③鋳型を焼き、中の原型を溶かし出す(→原型の形の空洞が出来る)。
④鋳型の空洞に熱した金属を流し込む。
⑤鋳型を壊すと、原型の形をした金属が出来上がる。

という流れ。

詳しくはこちらを^^

原惣右エ門工房見学vol.2【蝋型鋳込み→表札!】-唯一無二の表札プロジェクト-

ジュエリーでも同様です♪

新潟観光大使。36『ジュエリー工房「ひなたぼっこ」 in 豊栄。』

さてさて、今回はその「蝋型原型の製作」です^^

先日決めたデザインとテクスチャーを基に蝋型原型が造られていきます。

【原さんより写真とご説明】

「原型を造るための蝋を鍋で温めているところです。

伝統的蝋型鋳造法では、松脂と蜜蝋を1対1の割合で調合した蝋を使用します。

蝋を伸ばすために温度を上げ柔らかくしていきます。

この時、急激に温度を上げると蝋の表面だけが溶けてしまうので注意が必要です。」

「分板という厚みを調整する為の板を両端に置き、少しずつ伸ばして厚さ2ミリの板状にしていきます。」

「暖めた蝋を伸し、冷えると堅くなるのでまた湯に戻し、それを繰り返して少しずつ丁寧に伸していきます。

力づくで一気に伸ばすと早いのですが、それだときれいに伸すことができません。」

「板状になった蝋の表面に文字をトレースして、文字を切り出していきます。」

「文字は一つ一つがデザインされた造形物で、その字体がそれぞれ表情や雰囲気やイメージを持っています。
それらを出来るだけ表現出来るように、形を何度も見直す作業に時間がかかります。」
表札の盤に切り出した文字を置く。(蝋で接着)
前回の打合せ時にはここまで出来上がっていました^^
蝋型原型を初めて見させて頂きとても感動しました。
柔らかみのある角は蝋型ならでは。
「手仕事で造って頂いている」という事実が心を揺さぶる。
裏はこのように箱型に。
続いて、テクスチャー仕上げの工程へ^ ^

「文字以外の部分にテクスチャーを施すため、文字用のマスキングを切り出します。」

文字のマスキング完了。

「マスキングが完了したら、テクスチャーをつけていきます。」

仕上げるテクスチャーの完成型は写真のようなイメージ。
蝋型ならではの風合いを引き出す。
前回のブログより)

「溶かした蝋を刷毛でつけていきます。

表札の表面は温度が低く、刷毛で乗せた蝋は直ぐに冷めて固まるため、厚付きにならないように少しづづ乗せて毛羽立たせていきます。」

「テクスチャーをつけ終わったところです。
(なんだかおいしそうに見えます^^)」

確かにクッキーみたいでおいしそう^^

どんな仕上がりになるのかワクワクします!

................

原さん、蝋型原型製作のほうありがとうございました。

実際に手仕事で造られている様子を知り愛着がグッと高まりました。

既製品を買うのとは違った感覚ですね^^

(注文住宅が出来上がるまでの感覚と似ているのかも)

今頃はこの原型は鋳型に包まれている頃でしょうか。

週末頃には「鋳込み」→完成の予定!

今から本当に楽しみです^^

原さん、引き続き作業のほう何卒宜しくお願いいたします。

また伺います^^

-「超高断熱の小さな木の家」escnel design-

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