「空間のアウトソーシング。」再考②『家計。家を建てるリスクの再確認』。covid-19 update
『空間のアウトソーシング』再考。
今回は「家計」「家を建てることのリスクの再確認」について。
エスネルデザインでは『空間のアウトソーシング』という考え方を提唱している。
「家に必須なもの、家以外で代替できるもの」を検討し、代替できるものはアウトソーシングすることも有効
という考え。
今回のコロナ禍を経験して、再考してみようと思います。
『空間のアウトソーシング』はエスネルデザインの設計思想の根幹のひとつです。
詳細は以前をブログをご覧頂ければ幸いです。
『空間のアウトソーシング』とは言い換えれば
『空間の取捨選択をする』ということ。
前提としてこれからの時代収入増加は期待できない。
それは人口増加の時代が終わったから。
だから親の時代、親の家(自分の実家)を参考にしてはならない。
これからは『これからの時代に適した家づくり』が必要になる。
家を建てる前に、その点を肝に命じ、理解することが重要。
エスネルデザインでは最初に「家は建てるな。」とアドバイスしている。
それは上記の状況があるから。
ましてやコロナショックが起き「家は建てるな。」はいよいよ真実味を増してきている。
「だったら、なんでエスネルデザインは家づくりを仕事にしているの??」
という疑問が沸くと思います。
それは、端的に言うと
・家を建てる以外の選択肢に魅力的なものが少ない。
(暖かくない家、集合住宅の維持管理費、一生賃貸への不安、二世帯の摩擦、、)
・家を建てる以外の優良な選択肢の数が少ない。
(リノベーションに向いている優良で格安な中古住宅の少なさ、低性能の建売住宅、実家は遠く二世帯は不可能、、)
※余談だが、今回のコロナショックで二世帯暮らしの新たなリスクが露見した。
高齢者の死亡率が高いウイルス。
大人数・様々な世代が共同生活をするリスクを、もう一度見直さなければならない。
ネガティブな回答を先に書いたが、当然ポジティブな回答もあり、
・家を建てることで得られる幸福感、家族の一体感。
・家事など日常生活の利便性の向上。
・暖かく、健康で、安全な暮らしの確保。
・子供の成長への刺激。
など、得られるメリットはとても大きいと感じている。
新築を建てる過程で、社会の仕組みを知ったり(ローン、登記など)、職人さんが手で造るという製造の原点を体感できる幸せもある。
僕も子供が生まれ育って、家を建てることへの幸福感をより感じてきている。
端的に言えば、人は子供のために家を建てるのでしょう。
それが自分の幸せにつながるから。
僕は『自分たちの理想の暮らし』を追い求めています。
それが形になったものが『エスネルデザイン』です。
家を建てないことも想定し、様々な暮らしを学ぼうと決意。
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世界一周の旅へ。世界の家、暮らし、家族、幸福観を知る。
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帰国後、相方の実家で二世帯暮らし。
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子供出産、成長。
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子供や家族のために自分の家が欲しい。
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ではこれからの時代、建てるならどんな家が良いのか。
(20代からずっと考えていたこと)
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欲しいのは『快適性(暖かさ)と健康』、そして生涯の『家計のゆとり』。
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『超高断熱、換気空調設計、高耐震』、そして『小さな家』。
新築一棟目「網川原のエスネル」。
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コロナショックにより、より明らかになり、より強く望まれることになりますが
『空間のアウトソーシング』=『空間の取捨選択』は今後、より一層必要になります。
「なんとなく広くしておこう。」
「みんなと同じくらいの大きさは欲しい。」
明確な理由なく造られた大きな家は、いずれ家計を圧迫していく。
光熱費、保険、税金、外壁張替え、などイニシャルコスト以外にかかるお金にも目を向けなければならない。
極端な言い方だが、それは未来の家計への「減災」につながると信じて。
ゆとりある家計で、安全に幸せに暮らせる家族を増やしたい。
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今回のコロナショックで、その想いはより強くなった。
厳しい言葉を用いても、未来の世の中のために啓蒙していきたい。
『家は建てるな。』
その思考の先に、ゆとりある豊かな暮らしがあると信じています。
※小さい家=必要十分な家。
適切な家の面積は、住まわれる方によってケースバイケースです。
家族構成・収入・ライフワーク(趣味)などにより異なります。