【中野のエスネル-06】唯一無二の表札プロジェクト『原惣右エ門工房さんの鋳物表札。』
ゆうです^ ^
中野のエスネルでは、原惣右エ門工房さんによる鋳物表札が設置されます。
デザイン打合せ、鋳込みを経て、唯一無二の鋳物表札が完成しました。
製作の様子をご紹介いたします。
原惣右エ門工房さんには以前、エスネルデザインの表札も作って頂いています^ ^
原惣右エ門さんについての記事はこちら♪
原惣右エ門工房の斑紫銅 at 柏崎。『唯一無二の表札プロジェクト。』 - 住宅設計エスネルデザイン
原惣右エ門工房見学vol.1【鋳込み】-唯一無二の表札プロジェクト- - 住宅設計エスネルデザイン
原惣右エ門工房見学vol.2【蝋型鋳込み→表札!】-唯一無二の表札プロジェクト- - 住宅設計エスネルデザイン
escnel design表札プロジェクト vol.6【仕上げ。完成間近!】-原惣右エ門工房- - 住宅設計エスネルデザイン
エスネルデザインの表札(20cm×14cm)。
真鍮の比率を高めにした地金で制作して頂いた。
基板に凸凹のテクスチャーを施し、土から生まれた荒々しさを表現している。
文字部分は磨きをかけているが、磨き込まずに鋳肌の優しさを残している。
酸化皮膜のみの素地仕上げ。
時間を経て、古色へ変化していくのがこれから楽しみ♪
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網川原のエスネルのK様も、原惣右エ門さんに表札を依頼されました^ ^
蝋型。
布目が転写された基板に施された有機的な書体が素敵。
蝋で作る柔らかな曲線、テクスチャーが蝋型鋳物の魅力。
完成時(24cm×14cm)。
素材は原惣右エ門さんが通常使用されている唐金、素地仕上げ。
K様のご希望により、表面の酸化促進は一切なし。
経年変化の幅が大きく、その分楽しめる仕様。
時間の経過と共に銅の古色を経て、最終的には緑青色に変化していく。
先日伺った際のもの(1年経過)。
杉板より一足先に古色に変化していた。
本物の素材をそのままに。
杉の無塗装の外壁と良く合っている。
素材感は変わらず。
まさに「感性」のデザイン。
建築とは異なる分野(デザイン)から、大きな刺激を受ける。
今後の変化も楽しみ♪
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O様の表札の製作の様子をご紹介^ ^
(文章は、原惣右エ門さんからメールでご説明頂いたもの)
①松脂と蜜蝋、菜種油を合わせた物を「蠟」と呼び、原型製作に使います。
蝋をお湯で温め、柔らかくします。
②お湯で温めながら、表札の厚みまで少しづつ伸ばして行きます。
③表札の蝋原型
④蝋原型に3種類の真土(まね)を粒子の細かい順で塗り重ねて行きます。
写真は、一番最初に原型に着ける肌真土(はだまね)を筆で塗る様子です。
肌真土は、粒子の細かい粘土に炭の粉、砥粉を混ぜて乳鉢で更に擦り、使用します。
二番目に重ねるのは紙土(しと)という和紙の繊維をふんだんに含んだものです。
三番目は荒真土(あらまね)というもので、川砂、藁を混ぜたものです。
⑤大鍋の中が荒真土。手前の四角の板の上が紙土です。
⑥完成した鋳型を一晩乾燥させてから、炭火で脱蝋し、同時に型焼きをします。
⑦耐火煉瓦で竈門を築きます。
⑧竈門の中に炭をたっぷりと入れ、藁で蓋をし、ゆっくりと型を焼きます。
⑨ 4〜6時間程焼きます。
⑨鋳込み。
融解させた金属を型に流し込みます。
⑩鋳込みが完了し、冷めた鋳型。
⑪型ばらし。
型を一から作成し、壊す。
原惣右エ門さんの鋳物に型は残らない。
「型が残らない製法だからこそ、ひとつひとつ心を込めて製作することが出来る。」
と原さんが語られていたのがとても印象的でした。
⑫鋳型から出したばかりの様子。
⑬仕上げ工程。バリや湯道を取り除き、きれいにして行きます。
⑭仕上げ磨きの後、鏨跡を付けました。
「煮上げ」という酸化促進を行い、色を落ち着かせています。
銅の酸化色の濃淡が生まれて、良い雰囲気に仕上がったのではないかと感じております。
また、鏨跡による独特の肌で趣が増すように思います。
表札が完成し、先日、無事にO様の手元へ^ ^
杉板外壁に取り付けられるのが今から楽しみです。
(設置は見学会後になります)
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素朴で自然な風合いの素敵な表札が出来上がりました^ ^
(書体をお見せ出来ないのが本当に残念!)
原惣右エ門さんの鋳物表札。
「素敵な表札を購入する」という側面の他にも
『文化を楽しむ。』
『文化を未来へつなげる担い手になれる。』
『子供への教育的価値。』
など、通常の買い物とまた異なった角度での価値を感じています。
大工さんの想いのこもった我が家に、
鋳物師さんの想いのこもった表札を。
設計士はその橋渡しまでデザイン(設計)出来れば嬉しいと思っています。
原惣右エ門さんの鋳物表札。
ご興味があるという方はご相談ください♪
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