【秘訣】『寝室居心地最強説。』最も心地良い居場所は。-寝室の位置、デイベッドの可能性-

【間取り・居場所】の秘訣

こんにちは^ ^

家の中で最も心地良い居場所はどこでしょうか。

リビング?ダイニング?窓辺?

最も心地良い居場所

それは寝室ではないだろうか。

『寝室居心地最強説。』

まとめました。

 

 

 

寝室居心地最強説。

これは長年頭の隅によぎっていたもの。

ただ見て見ぬふりをしてきたもの。

「心地良いリビング」や「だんらんのダイニング」を追求する設計士としては簡単に認めたくない説ではあります。

 

ただし、先日ある方に自宅での過ごし方を聞いたところ
(年配の方、男性、夫婦二人暮らし)

「ほとんど寝室にいます。」

「落ち着くから。」

と。

LDKではないのかと質問すると

「LDKは物が多かったり妻がなにかしていたりと少し騒がしい。」

「妻はLDK、僕は寝室にいるのがお互い気を遣わずに過ごせるんです。」

と。

 

それを聞いてハッとしました。

なぜなら僕の親父もずっと寝室で過ごしているから。
(親父70代、夫婦二人暮らし)

そしてたまに実家に寄った時、僕もなにもなければ自分の部屋(寝室)で過ごしているから。

 

この現実を思い返し

寝室居心地最強説

真正面から考えてみようと思いました。

 

 

 

 

寝室で過ごしたいと思うのには条件があります。

それは子供がいない時。

子供の外出中であったり老後であったり。

「家で一人で過ごすならどこで過ごすか。」

自分事として想像したとき

子供がいるときはやはりLDK空間で過ごすだろう。

誰もいなければ寝室で過ごすかもしれない。
(実家の間取りの場合)

(傾向として男性は一人の時間を求めやすい。女性はつながりや会話を求めやすい。
なので寝室居心地最強説は主に男性に対してあてはまりやすいと思われる)

 

 

 

 

では「寝室が心地良い」と感じる要因はなんだろうか。

 

①ほど良い個室感(こもり感)。

壁に囲われたちょうど良い室の大きさが精神的な安心感につながる。
(パーソナルスペース、プライバシーの確保)
(トイレが落ち着くのも同様)
(反対に広い室に一人でいると不快、不安感あり)

 

②ベッドで横になれる。

横になった時のリラックス感(安心ホルモン分泌)。

 

③明るい。自然光や空を眺められる。

1階LDK=2階寝室プランの場合、LDKよりも寝室は明るく視線も空へ抜けやすい(場合がある)。

 

④LDKと距離がある(階が異なる)。

パートナーとお互いが快適と感じられる適度な距離感の確保。
LDKの様々な音から離れる。

 

「④LDKと距離がある(階が異なる)寝室」の心地良さについて実感を強めた出来事がある。

僕の親父の話。

親父は昨年秋から「呼吸器系の弱り→入院→筋肉の弱り」から特に階段の上り下りが容易に出来なくなった。

幸い実家には1階にLDKと隣接した和室がありそこを寝室にすることが出来る状況だった。

親父はLDK横の和室を寝室にしたのか。

そうはしなかった。

「今の寝室が良い。」

とこれまで通りLDKから階段で上り下りが必要になる2階の寝室で過ごしている。
(上り下りは一人で可能)

なぜか聞いてみたところ

「2階のこの場所(寝室)が一番落ち着く。居心地が良い。」

具体的には

「LDKと違う階にあるのが落ち着く。」

LDKの音から離れていることや、パートナーとお互いが好む程良い距離が得られることが良いと言っていた。
(親父と母は仲は良い)
(一緒にいる時間と別々でいる時間のメリハリが効いていると想像)

 

また親父は

「筋力づくりのためにも階段の上り下りは必要。その習慣がないと筋肉が弱る。」

「だから体が弱った老後こそ階段の上り下りはあった方が良い。」

と。

頭で考えて言っているのではなくリアルな実感から来る言葉だった。

 

階段の上り下りの大変さを超えて2階の寝室を選ぶ父。

親父の言葉、体験より

「老後に備えて寝室はLDK階と同じ階に作る」案は本当に有効か要検討という思いが強まった。

むしろ寝室はLDK階と異なる方が好ましいだろうという思いが強まった。

(個人差あり。程度によりケースバイケース)
(万が一の際には1階に寝室を増築する等もあり)

 

 

 

 

話を戻して。

『寝室が心地良い』理由を心地良い居場所づくりに応用してきたい。

①ほど良い個室感(こもり感)。

②ベッドで横になれる。

③明るい。自然光や空を眺められる。

④LDKと距離がある。

この要素は実はすでに把握しており『デイベッド』や『階段上ロフト』で実践しています^ ^

 


燕仲町のエスネル。

 


階段上ロフト(左)/ デイベッド(右)

デイベッドは床にマットレスを敷いた寝れる空間。

子供の遊び場になったり、大人の昼寝スペースになったり。

大勢来客時には来客者の居場所や宿泊スペースになったり。

シーンに応じて多彩な用途を叶える特別な居場所。

 

デイベッドは言うなれば『LDKに併設したサブ寝室。』

①ほど良い個室感(こもり感)。

②ベッドで横になれる。

③明るい。自然光や空を眺められる。

④LDKと距離がある。
(LDKから奥まらせる。高低差を付ける。腰壁等で視線を仕切る。任意で仕切りカーテンを設置しても良い)

等を叶えている。

僕の自邸にも設える予定^ ^
(階段上ロフトの床もマットレスにして僕はここで寝ようか等妄想中)
(夫婦二人で寝室で寝ても良いし、別々で寝ても良い。老後も考慮し選択肢があることは暮らしの豊かさにつながる)

 

これまで『ソファ居心地最強説』が頭にあった。

今回、寝室居心地最強説を考える中で思ったこと。

「ソファの進化系がベッドなのかも。」と。
(歳と共に)

『心地良いソファ空間を造りたい』は

『心地良いベッド空間を造りたい』に進化していくのかもしれない。

(新築時に叶える必要はない。老後に置きたい場所にマットレスを置いても良い)

(床下空間もカスタムしがいのある面白い空間♪)

 

 

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最後に、親父の言葉を紹介します。

 

僕「今、家を建てるならどんな家にしたい?」

(平屋かな?より暖かい家かな?)

 

親父

「建てない。いらない。」

「今の家に満足している。」

「とても良い家だ。」

 

、、、

その言葉を聞いて胸に来るものがあった。

 

おそらく改善の余地は多々あると思う。

しかしそれらは自然と受け入れているのだろう。

 

何十年と暮らしてきた家。

家というのは想像以上に精神的に大きなものなんだろう。

 

自分や家族と共に暮らしてきた我が家は『家族』になるのかもしれない。

 

やっぱり、家は良いなぁ。

 

 

-「超高断熱の小さな木の家」escnel design-

 

 

 

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