【秘訣】『夏期の冷房のコツ。』全館空調の家の「就寝時の個室の冷房」
ゆうです^ ^
今年の夏も暑い日が多かったですね。
超高断熱・全館空調のエスネルは、どのような冷房のコツがあるのでしょうか。
一番難しいのが『就寝時の個室』です。
全館空調の家の夏期の冷房運転のコツをまとめます。
ざっくり言うと、エスネルの『家全体』の冷房・暖房は簡単です^ ^
超高断熱性能により、家中、温度ムラが少なく、涼しくなります(暖まります)。
各『個室』も「暖房」は問題ありません。閉め切った個室も十分暖まります。
少し難しい(住み方に工夫がいる)のは、閉め切った個室の冷房です。
ポイントは「暖かい空気は拡散しやすい」が「冷たい空気は拡散しにくい」こと。
(暖かい空気=軽い・運動エネルギー多い。冷たい空気はその逆)
快適な冷房空間を作るには、断熱性の他に、空気を循環させる設計が求められるということです。
家の内部の空気の循環には「循環ファン」という設備が効果を発揮します^ ^
黄○が循環ファン。
ホールの空調空気を個室へ送り込む。
エスネルデザインの換気・空調方式の詳細は以前の記事をご参照♪
【快適性】なんのための超高断熱?「家中暖かく快適に暮らすため。」【全館空調のススメ】 - 住宅設計エスネルデザイン
【秘訣】真夏の超高断熱「サーモ計測」①温度差のない空間と空調換気設計。 - 住宅設計エスネルデザイン
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全ての設備・システムにおいてそうですが、エスネル式空調方式にもメリットとデメリット(注意点)があります。
簡単にまとめると
【メリット】................
・エアコン台数を抑えられる。
各室設置方式に比べ、イニシャルコスト・メンテ手間の低減。室外機の台数も減らせる。
・全館冷暖房により、家中の温度差を抑えられる。
リビングと廊下・トイレ等に温度差がない暮らしは非常に快適で健康的。
「冷暖房しない室の収納内が結露しカビる」こともない。
浴室や洗面室も暖房・除湿できるため、一年を通して室内干しした洗濯物が良く乾く。
浴室も乾くため、カビが生えにくく掃除手間が減る。
・シンプルな機器、システム。
ダクト式全館空調用エアコンに比べ、イニシャルコストが低く、交換も容易。
【デメリット(注意点)】................
・高断熱性能、窓に適切な日射遮蔽を行う必要がある。
それらが乏しいと、個室の熱を処理しきれない。
・各室(寝室・子供室)のそれぞれの温度制御は難しい。
暑がり、寒がり、温湿度にシビアな好みがある場合は注意が必要。
→各室エアコン設置も検討。
メリットの多い全館空調ですが、各室の温度制御が難しいことから、建て主様から
「就寝時に寝室が少し暑くなることがある。」
という声を聞くことがあります。
特に、小さなお子様のいるご家族は「一室に、大人数で寝る」ケースが多いため、工夫が必要です。
小さな箱に対して、熱の発生源が多いということ。
子供は、基礎体温が高く、発汗も多いため、個室内の温湿度は上がりがち。
また、新築してすぐは「基礎や壁からの水分の放出」があり、家内部の湿度は高まる傾向にあります。
さて、『就寝時の個室の暑さを緩和させる方法』をご紹介します^ ^
・エアコンの風の向き、風量を調整。
循環ファンに向けて風を送れるよう羽の向きを調整する。
(冷たい空気は下に落ちやすいので羽は水平がオススメ)
風量は多いほうがより拡散性が高まる。
・循環ファンでホールから寝室に冷気を入れる。
風量と位置に適切な設計的工夫が必要。
・サーキュレーター・扇風機の活用。
適度な気流感により、体表面の湿気を飛ばす。
直風ではなく、壁や天井にバウンドさせると風がマイルドになり良い。
・戸を開ける。
循環ファン同様に冷気を寝室に呼び込む。
湿気の拡散を促進させる。
その他、
・日中は戸を開けておき、部屋を蓄冷しておく。
・日中に適切に日射遮蔽を行う。
・湿気を発散させやすい寝具、パジャマを使用する。
(・お父さんは別室で寝る、(熱の放出量を減らす))
などのポイントもあります。
また、上記対策をしても不快感がぬぐえないようであれば
・寝室にエアコンを設置
する方法もあります。
シビアな温湿度を求められる場合、この方法がベスト。
(熱交換型換気扇の採用なども検討)
冬は「寒ければ着込む」ことが出来るので、各人の欲しい室温の違いによる不満は少ないのですが、
夏は、服を減らすのに限度があり、湿度感の要望もあるので、難しいところです(^^;)
「快適性の追求」と「経済性」のせめぎ合いですね。
(どんな仕様がベストかは要望によって変わります。)
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エスネルデザインでは
・大半の方が概ね快適と感じられる性能の家を
(家中、温度差のない超高断熱性)
・より安価に
(イニシャル・ランニング・メンテナンスコストを抑える)
・より簡単に
(高い知識、メンテスキルが必要なく、交換も容易)
提案できるよう設計を行っています^ ^
空調や換気などの設備設計は、様々あり慎重な検討が必要です。
初期性能だけでなく、不具合リスク・交換容易性までのトータルバランスを考慮した、これからの時代に合った『究極のスタンダードハウス』を。
エスネルデザインはそんな設計事務所です。
-「超高断熱の小さな木の家」escnel design-
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