【構造】災害や蟻害に備えた配管計画。『耐久性や復旧を考慮した設計。』-労の少ない暮らしを-

【構造・耐震性】の秘訣

こんにちは^ ^

エスネルデザインの配管計画を紹介します。

災害や蟻害に備えた配管計画。

耐久性や復旧を考慮した設計。

『労の少ない暮らしを』という想いがあります。

 

 

 

元日に起きた能登半島地震。

地震によりあるエスネルの近くで液状化が発生しました。

付近の道の陥没や噴砂が起こりましたが幸い家は傾きませんでした。

地盤改良の効果があったことと想像しています。

 

 

 

 

 

【能登半島地震】状況の把握。新潟市の液状化被害。-株式会社Be-Do様ブログ紹介- - 住宅設計エスネルデザイン

 

 

【秘訣】液状化の判定について。「地盤補強の効果」 - 住宅設計エスネルデザイン

 

................

 

地震後確認の様子を紹介します。


水道メーターの確認→問題なし。
(メーターが動いていない=上水の漏水なし)

 


下水マスの確認→排水が流れている様子を確認。

 

配管の破損がないか念のため掘って確認する。

 


配管から周囲へ染み出る様子なし→問題なし。

 


家が傾いていないかの確認。

水平が分かるレーザーを家の四周に当てそれぞれの高さを確認していく。

 


家の四周で高さの差は3mm以内(1/1000未満)
→家の傾き無し。

上下水管や家の水平に問題がないことが確認でき一安心しました。

 

................

 

今回の地震で新潟では

「地面の沈下や隆起→家と上下水管にズレが生じる→上下水管の破断」

が多発しました。

その中で復旧が容易だったケースとそうでなかったケースがあります。

上下水管の施工方法は大きく2種類あります。

①配管を埋めて家の下(基礎の下)から宅内に引き込む方法。

②配管を外で立ち上げ基礎の側面から宅内へ引き込む方法。

どちらが復旧しやすいかは明らかです。

①の家の下から配管する場合、家が外部の管より下がってしまった時、排水するのに水を上げるためのポンプが必要になることもあり得ます。

 


エスネルは「②配管を外で立ち上げ基礎の側面から宅内へ引き込む方法」を選択している。

 


②であればもし家が沈下してしまった際にも立ち上がりの範囲内で排水管をつなぐことが出来る。(→排水勾配を確保することが容易)

管が表しのため復旧作業もしやすい。
(新築時の施工や将来の交換も容易)

また①地面から宅内へ配管する場合、その周囲がシロアリの蟻道にならないよう注意が必要になる。

目視できないところはリスクを負わないほうが良い。(特に生物や自然相手の場合)

①地面から宅内へ配管する方法は管が露出しないため見た目は良い。

しかしそれよりも『労の少ない暮らし』を優先したいと考えている。

 

また②の方法が選択できるのは高基礎であることが効いている。

高さがあるため排水勾配を確保しながら管を立ち上げることが容易。

高基礎メリットは他にも多々ある。

詳細は下の記事をご覧ください。

 

【秘訣】『高基礎による床下空間のメリット。』床下収納、メンテナンス性、耐久性、アジト。-小さな家の心臓部- - 住宅設計エスネルデザイン

 

 

................

 

高基礎の内部(床下)について。

上で紹介した記事より抜粋。

【床下空間メリットその2】................

〇床下のメンテナンス性の確保。

背の高い床下はメンテナンス時にも効果的。

大地震時には『配管が外れ知らない間に床下が水浸しになっていた』ということも起こる。

災害時は業者の手配は遅れがち。

〇自分で確認が出来る(住まい手が床下に入れる)
〇自分で応急処置が出来る(テープ張り、水受け設置等)

は有事の際に住まい手を助けてくれる。

背が高いため設備の入れ替え作業も容易。

、、、

 


高基礎による床下空間。

ユニットバスの下も簡単に目視点検が可能。
(天井高さ約1.4m。建主様でも容易)

 

エスネルでは配管屋さんによく

「基礎が高くて作業が楽です。」
(床下を這いつくばって作業しなくて済む)
(高さがあるため排水勾配を確保しやすい)

と言われます^ ^

新築時に施工しやすい=災害時に復旧しやすい。

これからは大災害時代。

災害時に労の少ない家を叶えたいと考えています。

(耐震、停電時保温、発電、備蓄、火災、水害、蟻害、、)

 

 

【想い】エスネルのコンセプト『災害時に家族を守る家。』大災害時代、家のシェルター的価値の上昇。 - 住宅設計エスネルデザイン

 

 

『労の少なくなる設計』をひとつ紹介します。


特別な給水管の納まり。

シロアリ被害が起こりにくいよう配慮している。

塩ビ管が壁から突き出ているのがポイント。
(赤四角部分)

 


【一般的な給水管納まり】
(塩ビ管は壁から突き出ない)

これだとシロアリが「地面→給水管周囲→断熱材内部→構造材、、」と侵入していくリスクがある。

『シロアリの侵入を目視点検できないこと』が問題。

 

対してエスネルの納まりは


塩ビ管を壁から突き出すことで仮にシロアリが宅内へ侵入してきたとしても『塩ビ管部分で蟻道の目視点検が可能』。
(もし蟻道が確認されれば然るべき対処を行う)

これは僕が考えたオリジナル納まり。

非常にマニアックな仕様だが『シロアリにより構造が脆弱化する』リスクは対策を講じておきたい。

それが災害時の安心につながり、また将来家を売る際の価値を守ることにつながる。

 

 

【esTV】『高基礎・一体打ちのメリット。』耐久性・薬剤不要・シロアリ対策。 - 住宅設計エスネルデザイン

 

 

................

歳を取るにつれ『労の少ない暮らし』を求めるようになってきている。

(手間がかかることが嫌というわけでなく「想定外の面倒事は避けたい」「災害後にも安心して暮らしたい」という想い)

『心労(未来への不安)』や

『苦労(トラブル時のコスト)』が少ないこと。

労の少ない暮らしを叶えられる設計を追求していきたい。

 

 

-「超高断熱の小さな木の家」escnel design-

 

 

 

先頭に戻る