【秘訣】『低湿冷房を叶える設計の要点。』空調、換気、間取りの連動性の考慮。-冷房設計の重要度-

【冷暖房・空調・換気】の秘訣

こんにちは^ ^

近年とても暑い夏が続いていますね。

快適な冷房環境を叶えるにはどうすれば良いのか。

『低湿冷房を叶える設計の要点』は

空調、換気、間取りの連動性を考慮して設計すること。

エスネルの換気-空調-間取り設計を紹介します。

 

 

 

【前提】................

説明のため「低湿冷房」という用語を作りました。

「低湿冷房」とは「室温27-28℃程、湿度50%前後(絶対湿度12g/kg程)の室温高め、湿度低めの冷房運用」とします。

「低湿環境」は「低湿冷房によるサラッと快適な室内環境」とします。

室温高め、湿度低めの環境は室温低め(ex.24℃)で得られるものとは異なる涼しさがあります。

冷え過ぎることなくサラッと快適です^ ^

(エアコン内部のカビ抑制にも有効)
(室温高め冷房は夏型結露のリスク低減にも有効)
(夫婦の快適温の違い問題も緩和する)

詳細は下の記事をご覧ください。

 

 

【秘訣】真夏の超高断熱『低湿度を叶える冷房のポイント。』-エスネル式換気空調設計-case.燕仲町 - 住宅設計エスネルデザイン

 

 

『低湿環境を叶える冷房運用のポイント』について上の記事で紹介しました^ ^
(「設定温度低め」「風量最小」)

ただし実際は「運用」だけでは片手落ちです。

低湿環境が叶う場合とそうでない場合があるでしょう。

低湿環境を叶えるには運用以外のポイントがあります。

それは

『間取り』『換気設計』です。

低湿環境を叶えるには

空調、換気、間取りの連動性を考慮した設計が必要になります。

 

 

 

 

「室温を下げる」ことはどんな家でも可能です。
(冷房をフルパワーで回せばよい)

「室温を下げ過ぎない+湿度を落とす」ことが難しい。

 

また低湿環境を叶える上で大きな注意点があります。

それは

『低断熱住宅よりも高断熱住宅のほうが低湿環境を叶えることが難しい』

ということ。

理由は「高断熱住宅は熱負荷が少ないから。」

熱負荷が少ない
=必要な冷房量が少ない
=少しの冷房で室内が冷える
→エアコンが頑張らない(ON-OFFを繰り返す)
→除湿が進まない。

ということ。

「必要な冷房量が少ない」ことは良いことだがそれにより「低湿環境になりにくい」というジレンマを引き起こす。

(熱負荷の多い我が家(相方実家)では概ね低湿環境が実現されている)

 

低湿環境を叶えるには『エアコンに除湿を行わせ続けたい』。

そのために
①低温+風量最小運転で熱負荷を少しずつ取っていく。
(エアコンを止めない。熱交換器をより冷やす)
②エアコンに適切に熱負荷を与え続ける。

ことがポイントになる。

 

上記ポイントまで考えている実務者は多くはない。

なので

「アパートでは快適(な湿度)だったのに、新築ではなんかジメッとする、」
(「まあ室温は低いしこんなもんかー」)

ということもあるかもしれない。

(低断熱アパートで熱負荷がほどほどにありエアコンが良く回り除湿が進んでいた場合)

そうならないよう注意して設計を行う必要がある。

高断熱住宅は常識とは異なる空調運用や設計が求められる。

 

 

 

〈低湿冷房のイメ―ジ①〉
室内に取り除きたい熱が100あるとして、20ずつ熱を取って行けばすぐに100はなくなってしまう(冷房完了→エアコン(除湿)が止まる)
そうではなく、5ずつ熱を取って行けば適度に熱+湿気を取り除きながらエアコンを連続運転させられる。

〈低湿冷房のイメ―ジ②〉
アイドリングストップする(エアコンも止まる)車が
「60km/hで走る+止まる(エアコン止まる)」を繰り返すより
「20km/hで走り続ける(エアコン止まらない)」のほうが快適。

(↑それぞれの数値はイメージ)

 

 

 

 

本題の『低湿環境を叶えるための空調、換気、間取りのポイント』について^ ^

【空調、換気】................

外から室内に入る換気空気を早めにエアコンに入れる。
(=給気口とエアコンを近づけて設置する)

エスネル式換気空調設計。

『高温多湿の空気をなるべく室内に広げない(エアコンで即除湿する)』点がポイント。

詳細は下の記事をご覧ください↓

 

 

 

 

【秘訣】エスネル式換気空調設計。『換気と空調の経路を揃える。』-シンプルな設計で快適性を得る- - 住宅設計エスネルデザイン

 

 

【間取り】................

リビングを大空間とする。他の室と連続させる。
(=容積を確保する)

吹抜け、勾配天井の活用。

仕切り壁を設けず室と室を連続させる設計。

大空間としたリビングの上方に冷房用エアコンを設置する。

大空間(上方)は①家全体から熱を集めやすく②冷気を拡散させやすい(冷気溜まりが出来にくい)。

 

 


〈イメージ図〉

冷気と熱気の循環経路を設計する。

低湿冷房を叶えるためには特に『熱気がエアコンにスムーズに入る経路が確保されているか』が重要になる。

〈ポイント〉................
〇エアコンを隠さないこと(障害物がない)。
〇エアコンがリビングから遠すぎないこと。
〇天井高のある大空間により
1.暖かい空気は上方へ→2.エアコンへ→3.冷たい空気は下方へ→1
上下温度差による循環を造り出す。

 

詳細は下の記事をご覧ください↓

【秘訣】『冷房設計の要点。』リターン経路の必要性。結露リスク。入れ替え。-冷房設計の難しさ- - 住宅設計エスネルデザイン

 

 


リビングを大空間とする設計は低湿冷房だけでなく『小さな家を広く感じさせる』ことにも効果的。
(写真の家は延床面積約28坪(ロフト除く))

室を仕切り過ぎず緩やかに連続させることで「視線」「冷暖房空気」「自然光」等を家中に広げる。

 

 

 

 

逆に「小さな空間(仕切られたリビング)」は低湿環境を叶えるのは難しくなる。
室の熱負荷が少ないため
・低温設定冷房をすると室が冷え過ぎてしまう(低温設定にしにくい)
・寒くない温度設定冷房の場合エアコンがON-OFF運転を繰り返す(除湿されにくい)
(「給気扇とエアコンが遠い」「高断熱+日射遮蔽のし過ぎ」等の条件が重なるとより低湿になりにくい)

※そうした状況で低湿環境を叶える場合は「再熱除湿(冷房+除湿+暖房)」が有効。
(再熱除湿せずとも低湿環境が叶えば理想的)

 

〈設計時のイメージ〉................
1.新築プランのモケイを思い浮かべる。
2.その家に水を満杯に入れる。
3.エアコンの位置から青い色水をポタポタ垂らしていく(多少撹拌させる)

色水はどのような広がり(留まり)を見せるか。

開かれた大空間であれば薄い青色が家全体に広がっていく。

閉じられた空間であればその室は青が濃くなっていく(室温低下のイメージ)
(戸が開放されていたとしても色水(冷気)は思うように広がってくれない)

 

 

 

 

『給気口とエアコンを近づけて設置』+『大空間』の実例は下の記事をご覧ください。

温湿度、冷房費、サーモグラフィ等についてまとめています^ ^

 

【秘訣】真夏の超高断熱『低湿度環境の実現。全熱交換換気扇なし。エスネル式換気空調設計。』サーモ・冷房費紹介。case.中野のエスネル - 住宅設計エスネルデザイン

 

 

 

................

冷房設計は奥が深い。

「コストパフォーマンス(設備代、冷房費)」「快適性(温湿度)」「リスク(カビ、交換)」「美観性」など検討する項目は多岐に渡る。

エスネルデザインが考える重要度は

『リスク > 快適性 > コストパフォーマンス > 美観性。』

(条件や建主様の希望によりケースバイケース)

これからも現実を見据えた設計を追求していきたいと思います。

 

 

-「超高断熱の小さな木の家」escnel design-

 

 

 

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