【自邸-11】『外観-窓設計。』内外の見え方、デザイン、日射遮蔽。-開くと閉じるのバランス-

【自邸(森のエスネル)】

こんにちは^ ^

自邸の外観-窓設計について。

〇外からの見え方〈デザイン〉

〇内からの見え方〈居心地〉

〇西日対策〈日射遮蔽と採光量〉

〇構造〈窓と耐力壁のバランス〉

様々な観点からの検討の過程を紹介します。

 

 

 

ブログで自邸を建てる道程を紹介しています^ ^

我が家の家づくりがゆっくりじっくり進んでいます。

 

【自邸プロジェクト-05】コンセプト『別荘と家の間。』森の成長。-自然と共に生きる- - 住宅設計エスネルデザイン

 

【自邸-10】着工!『地盤改良の重要性、設計者の仕事。』-我が家の敷地の秘密- - 住宅設計エスネルデザイン

 

 

自邸の設計、やっと完了したのですが非常に悩みました(^_^;)

「自邸だから気合が入っている」ということもありすがそれ以上に大きな原因がありました。

それは、景色が良く開きたい方角が西向きということ。

→西に向けて窓を開きたいが夏の直射は避けたい。

開きたいけど閉じたいという矛盾を抱え悶々と考える日々。

現地で直射を浴びながら考えたり、日差し確認アプリとにらめっこしたり。

特に昨今は春から秋にかけて暑い日が増えてきています。

『夏(春~秋)の設計の重要性』を近年強く感じています。

 


西に開けた敷地。
(車の助手席ドア方向=外観正面:南西。車の正面方向:北西)

この景色をどこまで取り入れるか、どこまで直射を抑えるかに苦心した。

 

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検討の過程を紹介します^ ^


〈諏訪のエスネル(東西反転)〉
・2階窓(リビング):W2.2m-H1.6m×2枚。
・1階窓(個室):W1.7m-H0.9m。
(W:幅 / H:高さ)

個室窓はちょうど良い大きさ、リビング窓は大きく開いている。

図の面は南東向き。

そのため窓が大きくとも午後の直射は入って来ない。
(夏の日は角度が高い。西~北西に沈む)

このまま自邸敷地(南西向き)に配置する場合、リビングにも個室にも午後の直射が入り過ぎてしまう。

調整を行っていく↓

(以下は諏訪の画像を簡易加工)

 


〈案1.個室窓H減〉
・1階窓(個室):W1.7m-H0.7m。

個室窓Hを20cm減らす。
(寝室窓(右)も最小限に抑える)

その分開放感や採光量は減るが午後は直射が入るため明るさは十分得られると判断。

窓を小さくすることで熱損失を抑えられるのも利点〇

外観もシャープな印象になる〇

午前や曇りなど個室が暗く感じるようであればリビングで過ごせば良いという割り切り。

 


〈案2.キッチン窓(2階右)追加〉
・W0.5m-H0.5m。

〇リビング窓量をより抑えるためバランスを取る。
〇キッチン横の視線の抜け、採光を得る。

 


〈案3.リビング窓W減〉
・W2.0m-H1.6m×2枚。
(図左側に詰めた)
(屋根の出は1mほど出し直射を抑える)

〇夏の直射量を抑える。
〇正面隣家との視線干渉を抑える。

 

 


〈案4.リビング窓さらにW減〉【決定】
・W1.64m-H1.45m×2枚。
(図左側に詰めた)

〇北西側(図の左面)に幅のある窓を設けたため当該窓を抑える。
〇夏の直射量をより抑える。
〇正面隣家との視線干渉をより抑える。

また設計積雪量1.5mのため「耐力壁の確保」も重要。

『構造』『日射遮蔽』『デザイン』のバランスを見極めながら外観-窓設計を行った。

 

 

【自邸-08】設計追い込み中『森を眺める出窓ベンチ。』-自邸を自分で設計する苦悩と幸せ- - 住宅設計エスネルデザイン

 

 

〈その他案紹介〉................

検討後不採用となった案を紹介します。


〈案5.右側窓なし〉

外観デザインを優先して検討した案。

ありだが「寝室やキッチンに窓が欲しいこと」「リビングの日射遮蔽をより行いたいこと」より落選。

 


〈案6.リビング窓H減〉

窓Hをより減らした案。(室内の窓上に垂れ壁あり)

ありだが「窓上部を減らしても直射量は変わらない(元々屋根で日が当たらない)」「窓上を垂れ壁なしにしたい(こもり感より抜け感を優先)」ため落選。

 


〈案7.窓中央寄せ〉

上下の窓位置を揃える案。

ありだが「リビング窓を壁寄せにして抜け感を得たい」ため落選。

 


〈案8.リビング窓FIX-1枚〉

リビング窓量を抑えつつスッキリさせる案。

ありだが「もう少し採光量と開放感を得たい」ため落選。

 

他にも様々な案が考えられた。

最終的な決め手は『バランス』。

極端になり過ぎないこと、中庸さ。

それが長期に渡り安心-快適-労の少ない暮らしを叶える秘訣。

 

 

 

 

外観と合わせて内観の様子を紹介します^ ^


〈案1.個室窓h減〉


大きく窓を開く。

(窓先が南西でなければこれで良かった)

 

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〈案4.リビング窓さらにW減〉【決定】


窓量を適切に絞る。

こもり感と開放感のバランス。

 

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〈案6.リビング窓H減〉


窓上に垂れ壁あり。
(開放感<こもり感。これも良し)

 

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〈案8.リビング窓FIX-1枚〉


窓量を敢えて抑えるデザイン。
(開放感≪こもり感。これも面白い)

 

適切な窓検討は他の面の窓とのバランスも考慮する必要がある。

隣家との視線干渉にも注意が必要。

窓設計に正解はないが『目的を持ち、デメリットを抑え、メリットを最適化する』ことに努めたいと考えている。

『心地良い窓辺』を叶えるために。

(心の心地良さ、体の心地良さ、家計の心地良さ)

 

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自邸、森のエスネル。

いち建主として、エスネルに暮らせることがとても楽しみです。

これからも設計詳細について紹介していきます。

お楽しみに♪

 

 

-「超高断熱の小さな木の家」escnel design-

 

 

 

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