【秘訣】カーテン選定の要点『機能-手間-遮光-遮熱-コストー見た目。』-窓に合わせた選定-case.自邸

【窓・間取り・居場所】の秘訣

こんにちは^ ^

カーテン選定の要点について。

機能-手間-遮光-遮熱-コストー見た目。

窓に合わせた選定。

カーテン選びは奥が深い。

各カーテンの要点と自邸のカーテンを紹介します。

 

 

 

前提としてカーテンは好みで選んで構いません。

柄や色など気に入ったものを採用して良いです。

ただし、注意点は

・大きな窓(特にリビング)はカーテンの印象が大きいので目立ち過ぎないよう配慮する。

・遮光-遮熱や上げ下げ手間も考慮した上で選定する。

 

※カーテンと表現していますがいわゆるカーテン=ドレープカーテンは近年提案していません。
(インテリアとの相性、帯で括らないと窓が全開にならない等を考慮)

主に提案しているのは「ブラインド(ウッド/アルミ)」「ロールスクリーン」です。

 

各カーテンの要点を紹介します。

 

【ロールスクリーン】................

〇価格:中
〇上げ下げ容易
〇バリエーション多
〇スクリーン上げ時の厚みが少ない(=ガラス面をふさがない)

□上げ下げ方法はチェーン式(歯車式)、コード式(バネ式)等がある。
〈コード式(バネ式)要点〉
-上げが自動なので楽(傾いて巻き込まないよう注意必)。
-上げ時も下げ時もコードが中央に垂れる(見た目△)→グリップ式(バネ+コード無し。バーを直接つかんで上げ下げする)も選択可(上げ時にバーに手が届く必要あり(身長+手の長さ要考慮))。
(チェーン式にも上げ自動タイプもある)

□レースタイプと遮光タイプがありどちらの機能も必要な場合は2台設置する必要あり。
-レース:周囲からの視線を抑えたい。かつ視線の抜けや採光を適度に得たい。
-遮光:室を暗くしたい(特に睡眠時)。日射熱の侵入を極力抑えたい(夏)。
(レース+遮光が一体となった「ダブル型」あり。または「シングル×2台」設置もあり)


レースタイプ:適度な視線の抜け、採光。


一般タイプ(上記は遮熱タイプ。レースと遮光の中間)。


ダブル型、チェーン式。
1本のチェーンで2つを操作可。
※厚みが2本分になる点に注意(「シングル×2」の場合厚みは1本分(チェーンは2本)。価格はダブルの10%増程)

〈その他検討点〉................

□チェーンを左右どちらにするか。
操作性やチェーンの見え方を考慮(目立ちにくい方だと良い)。

□チェーンの長さ。
スクリーン高さと揃える=窓枠内に収めると綺麗(壁に垂れ下がらない)。
※お子様の操作性(チェーンに届くか)も要考慮。

□なるべくガラス側に寄せて設置する。
(窓のハンドルと干渉しない範囲内で)
-ガラスに寄せることで遮光性や日射熱反射性を向上(推測)。
-室が広く感じられる(窓台に物を置くことも可。※付加断熱外壁(=壁厚がある)の副次的な恩恵)。
(意向を伝えないとスクリーン位置は壁と揃えて設置される場合が多い)

□窓枠内-天井設置か窓枠外-壁設置か。
-見た目がすっきりするため窓枠内-天井設置を推奨(任意)。
-どちらにしても両端に隙間は出来る(遮光タイプでも光漏れあり)。


〈窓枠内-天井設置〉
メカの幅がある分両端に隙間あり。


「なるべく窓幅ぴったりで製作してもらう(=隙間を最小限に抑える)こともポイント(採寸時に伝える)。


〈窓枠外-壁設置〉


いずれにしても隙間は出来る。
枕が壁に近い場合を想定すると窓枠内-天井設置の方が光漏れは感じにくいと思われる。

 

【ブラインド(ウッド/アルミ)】................


〈ウッドブラインド〉
□価格:高(ロールスクリーンの約2倍~)
(バンブーブラインドというリーズナブルタイプもある)
〇風合い良(木枠と同化。高級感)
□上げ下げに多少重さあり
□ブラインド上げ時に厚みが出る

〈アルミブラインド〉
〇価格:低(ロールスクリーンの約0.7倍程)
□風合いは好みによる

□上げ下げ:ウッドよりは軽い(ロールスクリーンよりは手間あり)
□ブラインド上げ時に厚みが少ない(ウッドより。ロールスクリーンよりは厚みあり)

機能としてはウッドもアルミも概ね同様。

ロールスクリーンとの一番の違いは一台で日射の調整が可能なこと。

羽の角度で調整が出来る。

特に羽を水平にした際に「〇視線が抜ける。〇適度に日射熱を反射。〇外からの視線を緩和。〇ルーバー状で涼しげ」なのが良い。

詳細は下の記事をご覧ください^ ^

 

【秘訣】『ウッドブラインドのススメ。』風合いの良さと日射調整機能。case.吉岡のエスネル。 - 住宅設計エスネルデザイン

 

 

ただしブラインドによる遮光は完璧ではない。


限界まで羽を閉めても完全には遮光できない。
→寝室への採用は要注意(早朝の朝日で目覚める場合あり)。

 


〈ウッドとアルミの差〉
□風合い(好み)
□価格(ウッドは高め)
□上げ下げ時の重さ(アルミは軽め)
□上げ時の厚み

「ブラインドを上げることが多い(景色を見たい。抜けを最大限に感じたい。上げ時の厚みを抑えたい)または「ブラインドの機能は欲しい。かつコストを抑えたい」ならアルミブラインド推奨。

「ブラインドを上げることは少ない(景色や抜けは羽の間からで十分)ならウッドブラインド推奨。
(一般的にはブラインドは下げたままの場合が多い)
(アルミブラインドでも良い)

 

または

「〇上げ下げ容易性、〇遮光性も叶えたい=ロールスクリーン(レース+遮光)」という選択もあり得る。

最終的には好みで決めれば良い。

(上げ下げ手間や各種オプションを実店舗で確認することを推奨)

 

 

ここまでが概要でした。

ここからは自邸で採用したカーテンを紹介します^ ^

(ここからは僕の好みも含めた話になります)

(全てTOSOのもの。※TOSO推奨というわけではありません。他メーカーと比較検討はしていません)

 

〈LDK〉................


アルミブラインド。
商品名:スペーシィタッチ
品番:TB-835(プレーンホワイト(つや消し)。日射反射率72.5%)

〈意向〉................
〇カーテンを開けて過ごしたい(外との一体感が好み。自然採光が広がる空間が好み。周囲からの視線はあまり気にならない環境)
=上げ時の厚みを抑えたい→アルミブラインド(ウッドやロールスクリーンダブルより厚み減)
=上げ下げの手間を抑えたい→アルミブラインド(ウッドより軽い)
〇カーテンを開けつつも日射熱を抑えたい(窓が西日向き)→ロールスクリーン(レース)ではなくブラインド(羽-水平)。
〇採光量を好みで調整したい→ブラインド
〇夏の日射熱を抑えたい(不在時考慮)=日射反射率の高いものを選びたい。

〈その他〉................
〇羽色は日射反射率の高い白を採用。
〇羽幅5cmタイプにした(通常は2.5cmが主流)。
=羽水平時に景色が見やすいよう。
=風合い(2.5cmはオフィス感多少あり)
〇下げのみ自動(重力による。電源なし)タイプを採用
=楽。採用して良かった。
(上げも自動(電動)に出来ればより良いがマストではなくコストバランスを考慮すると十分)
〇窓枠内に納めスッキリとさせる。


〈上げ時の厚み比較(窓高1.3mの場合)〉
ロールスクリーン(シングル):約8cm
アルミブラインド:約11cm
ロールスクリーン(ダブル):約14cm
ウッドブラインド:約19cm。
(それぞれ厚み分ガラス面が減ることを要考慮。※ブラインド下げがデフォルトであれば影響小)
(上写真の左窓は上部を8cmほど掘り込みブラインドを納めている)


「羽幅5cm」「ホワイト」のアルミブラインドはシナ合板張りの内装によく馴染んでいる。
(木質比率と白のバランス、涼しげ、軽やか)


次点は「ロールスクリーン(レース+遮光(遮熱))」
(または「ロールスクリーンレース(遮熱)」のみ)
(〇上げ下げ容易性、〇日射遮熱性を考慮し)
(カーテンを毎日上げる場合。そうでないならブラインドで良い)

悩ましかったが「一台で済むこと」「羽水平時の風合いが好み」等を考慮しアルミブラインドを採用した。


夏の直射はこのブラインドで遮蔽する計画。

 

【秘訣】夏の日射遮蔽『アウターシェード有無の冷房費比較』西日の特性と注意点。-欠点を抑え利点を伸ばす- - 住宅設計エスネルデザイン

 

【秘訣】窓設計の考え方『快適で心地良い暮らしを作る。』眺望-抜け-採光-日射遮蔽取得。-窓記事まとめ- - 住宅設計エスネルデザイン

 

 

ブラインドの夜の様子は下の記事をご覧ください。

 

【秘訣】照明計画『心地良い夜の作り方。』-全体照明と局所照明の活用-case.自邸-森のエスネル - 住宅設計エスネルデザイン

 

 

〈備考〉................
ハニカムスクリーンは検討しなかった。
・下げ時に視線が抜けないこと、採光量が少ないこと(レースより透過性が低い)。
・日射調整がしにくいこと(ブラインドと比べて)。
・冬、シェード裏の結露→カビリスクを避けたい。
等を考慮し。

(※熱損失低減を優先した商品。性質を理解した上で採用するのは問題なし)

 

【サーモ】夏の日射遮蔽検討『アウターシェード有無、ハニカム-レース-無しの温度差と暑さ体感。』 - 住宅設計エスネルデザイン

 

〈寝室〉................


遮光ロールスクリーン。
商品名:ルノファブ遮光
品番:TR-6153(ダークブラウン。透過率0%-遮光1級C)

〈意向〉................
〇早朝(夏至前後4時~)の日差しを抑え深い睡眠を叶えたい=高遮光性→ブラインドではなくロールスクリーン。
(朝の採光(セロトニン分泌)は起床後LDKで得る)
〇「寝室から景色を見たい」「明るく過ごしたい」という思いは無い(日中ほぼいない)→ブラインドでなくて良い。

〈その他〉................
〇「寝室の窓が小さい」「内装ラワン張り(暗色)」により早朝の日射はほぼ感じない→熟睡〇
〇バネ式+グリップタイプ(コード無し)にした。
→コードがなく見た目が良い。

 

〈子供室〉................


アルミブラインド。
商品名:ニュースペーシィ
品番:TB-835(プレーンホワイト(つや消し)。日射反射率72.5%)

〈意向〉................
○一台で「遮光(簡易)-レース的利用(羽水平)-全開」を叶えたい。
子供室は寝室と異なり「日中遊ぶ-勉強(明るさを得たい)」「日中在室+日射遮蔽したい」「就寝(遮光したい)」と様々なシーンが想定される。
シーンに合わせた採光-遮光を叶えたい。

〈その他〉................
〇自動下げ機能なし(個室のブラインドは上げ下げしない。下げたまま羽で調整)。


ただし前述の通り「ブラインドの遮光性は完璧ではない(隙間から光が漏れる)」。

実際に子供室で寝ると今時期(夏至前後=4~8月あたり)は早朝の朝日で目覚めてしまう(熟睡できない)。
(子供室窓は南西向き=朝日(北東)の真反対向きでも)
(あくまで僕の場合。子供は問題ない場合あり)
(羽色が白のため反射しより明るくなる→暗色のものだと遮光性は増す(光吸収))

子供室は「ブラインド」か「ロールスクリーンダブル(レース+遮光)」か悩ましいところ。

〈考えられる対策〉
1.アイマスク。2.窓に板状のものをはめて遮光。3.遮光ロールスクリーン追加(必要に応じで隙間を板でふさぐ)。

 

〈その他窓〉................


ワークWIC(2階)。


遮熱ロールスクリーン。
商品名:ブランカ遮熱
品番:TR-6069(日射熱取得率0.24/日射透過率16%)

〈意向〉................
○夜、下げ時に外から内が見えにくければ十分。
〇遮光性は高くなくて良い。
〇遮熱性が高ければ嬉しい。
〇下げ時にも光が入れば嬉しい(遮熱+採光)。

上記を叶える商品があったため採用した。
(遮熱+採光がカタログ通り叶うかは不明)


マルチWIC(洗面-脱衣室)。


同様にブランカ遮熱を選定。


「景色を綺麗に切り取りたい=コードやチェーンをなくしたい」という思いからグリップタイプを選択。
しかし、上げ時のグリップ高さが床から約2mで低身長の相方にはギリギリ届くかという高さだった(想定不測、反省)。
→現在はグリップに必要最小限のヒモをつけ相方にはそれを引っ張り下げてもらっている。

 


カーテンを設置しない窓もある(玄関、キッチン小窓、デイベッド窓)。

外からの視線が気にならない窓であればカーテンはなくて良い。
(カーテンなし=〇窓がスッキリ。日々の上げ下げ手間なし。費用不要)

 

〈補足〉................

カーテン選定の前にまず『窓の設計』が重要。

周囲の視線が気にならない窓が作れればカーテン選定はよりシンプルに考えられる。

(「外からの視線が気になるためリビング窓はずっとカーテンを閉めている=抜けも採光も得られない」ということは避けたい)

 

 

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カーテン選定は奥が深い。

たかがカーテン、されどカーテン。

自由に選んで良いようで、カーテン次第で居心地や熱や光は大きく異なる。

またカーテンは毎日上げ下げするもの。

上げ下げ手間も考慮したい。

カーテン選定のご参考になれば幸いです。

 

 

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