【秘訣】『未来の住宅大予測。』2030年の標準的な家とは。「性能、再販可能性、太陽光、、」
「これから先の住宅はどうなるのだろうか。」
「性能は、家の大きさは、設備は、、」
「人々の生き方は、暮らし方は、価値観は、」
良い家を建てるには『叶えたい未来の社会』を想像してみること。
2030年の住宅がどうなっているのか。
予測してみました。
未来の社会を想像しながら設計を行っている。
建てた家が10年後に「ひと昔前の家」にならないように。
建てた家が何世代にも渡り住み継がれるように。
高性能、高耐久、長寿命な家を建てることが
建て主様の可処分資産を増やし、環境負荷の低減につながる。
豊かな暮らしのつくり方。22 ー『家にかかるコストを抑える秘訣。「長く住むこと」』ー - 住宅設計エスネルデザイン
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家の購入を車の購入と比較して考えてみる。
家と車が大きく異なる点は
『耐用年数』
車は10~15年程。
家は30~60年以上。
『中古の流動性』
車は買ってすぐでも売ることが出来る。
海外へ送ることも出来る。
一般的な家は買ってすぐに再販価格が大きく目減りする。
家は土地から移動できない。
『累計使用時間』
車は一日1~2時間程。
家は一日10~14時間程。
体を休める睡眠時間、家族との団らんなど大切な時間を家で過ごす。
なにが言いたいかと言うと
『車と同じ感覚で家を買ってはいけない。』
ということ。
家は車に比べ、使う時間の長さも、過ごす質も、再販の難易度も格段に上がるということ。
だから真剣に、時間をかけて検討することが重要になる。
豊かな暮らしのつくり方。11 ー『家づくりをほかの買い物に例えてみる。』 - 住宅設計エスネルデザイン
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数十年後に後悔しない家づくり、自分の望む人生を実現する家づくりを叶えるために
『これから先の家はどうなっていくのか。』
を考えることは非常に有効。
2030年の住宅がどうなっているのか。予測してみました。
【2030年住宅大予測】
(あくまで僕個人の2021.4現在の予想です)
『高断熱化の促進』................
・UA値=0.2台の断熱性が一般化。
情報の普及、建てる方の意識の変化。
厳寒期の自然災害→停電の多発。
→室温維持性能の評価の上昇
快適室温が健康寿命に与える影響の一般周知。
・性能は二極化。
「高性能注文住宅」と「超ローコスト建売」。
長く快適に使いたいか、安く1世代完結で使うか。
その中間の家のニーズはなくなっていく。
(ニーズの減少→再販難易度の上昇)
【想い】エスネルのコンセプト『災害時に家族を守る家。』大災害時代、家のシェルター的価値の上昇。 - 住宅設計エスネルデザイン
『オール電化の促進』................
・世界は脱炭素、脱化石燃料に向かって進んでいる。
「太陽光発電+自家消費率の向上」も後押ししオール電化ニーズは高まっていく。
・発電方法や発電資源の調達方法に対する議論の深化。
紛争リスクの回避、エネルギー自給率向上にむけて。
【低炭素】『再エネ賦課金上昇。』世界の流れを知る。動くか動かないか。「日経アーキテクチュア2021.3月号」紹介。 - 住宅設計エスネルデザイン
【エネルギー】「エネルギーアカデミー」電気事業連合会youtube紹介。『太陽光設置のススメ。』 - 住宅設計エスネルデザイン
『住宅への太陽光発電設置の一般化』................
・電気代、再エネ賦課金の上昇、炭素税の導入など、太陽光がない場合の負担の増加。
・自然災害による停電の多発。耐災害的価値の上昇。
・環境意識の向上。環境負荷の少ない暮らしに幸福を感じる価値観。
・それに伴い、南向きなど日当たりの良い土地の人気(価格)の上昇。
(太陽光発電、冬場の日射熱取得によるによる経済的・環境的メリット)
【低炭素】環境負荷低減『太陽光発電によるLCCO2(ライフサイクルCO2)の差。』太陽光発電の再評価。 - 住宅設計エスネルデザイン
【太陽光】経済的メリット『実際いくら稼げるの?』kW毎比較2021。環境負荷低減と経済負担軽減の両立。 - 住宅設計エスネルデザイン
『家のコンパクト化』................
・住にかけるトータルコストを抑えたいニーズの増加。
・トータル環境負荷低減ニーズ。
・少子化(一人っ子時代)。
・空間のアウトソーシング、シェアリングエコノミーの一般化。
(所有量の最適化、コワーキングスペース等のインフラ整備)
豊かな暮らしのつくり方。15 ー『小さな家のススメ。』ー - 住宅設計エスネルデザイン
家づくりつぶやきメモ。「小さな家を考える。20年後に焦点を。」 - 住宅設計エスネルデザイン
『情報の無料化、一般化』................
・全ての情報は無料でWEB上に公開される。
断熱仕様、詳細納まり、設計者のパーソナリティ、評判、、、
・依頼が集まる会社とそうでない会社の差の明確化。
『設計事務所と工務店の分業化の加速』................
・環境負荷低減、小さな家など設計の難易度の上昇、計算や申請量の増加により分業化が加速。
(社員は増やさず適宜アウトソーシング)
餅は餅屋へ。持てる技術を生かし合うコラボレーションが主流の時代へ。
・設計事務所は上記の専門スキルが存在意義になる。
・工務店は良い職人を手配できるかが経営の肝になる。
・「全国で業務を行う設計事務所」と「地域密着の工務店」。
『注文住宅は大手ではなく工務店がメインになる。』................
・大手メーカーは「大規模な建売」「集合住宅」がメインになる。
(または海外展開等の大規模案件)
(手間が多く利益の少ない注文住宅は採算が合わなくなる)
・注文住宅の建築は工務店がメインになる。
(専門情報の一般化、情報発信の無料化、設計事務所とのコラボ、職人の確保)
『自宅の再販は個人で行うようになる。』................
・情報発信の無料化、多様化。
(→不動産会社に仲介を頼むメリットの減少)
・既存の価値観(築年数、駅近など)に捉われない値付けが可能。
(性能の訴求、自然素材など価値観の多様化)
・断熱性、耐震性などが再販価格に与える影響の上昇。
(→性能が示せない住宅の再販難易度の上昇)
・自宅売却のメリットが増すことにより、セカンドライフに適した家をもう一度建てるケースの増加。
【秘訣】買った価格以上の値段で家が売れる!?『家の価値を保つ秘訣。』家は自分で売る時代へ。 - 住宅設計エスネルデザイン
以上です。
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僕はこれらの予測に基づき、未来から逆算してエスネルの設計を行っている。
必要十分な性能、家の大きさ、適切な設備、再販時に有効な資料、、、
その理由は
「僕が自分の家を建てた時、将来に渡り不利益を被りたくないから。」
「子育て後の人生の可能性を確保したいから。」
今後、半端な家は市場価値がなっていく。
得られるメリット(快適性、発電自家消費、耐災害性)は少なく、デメリット(税、賦課金等)は増えていく。
情報は公開されている。
家づくり検討中の今が分水嶺。
『家族の人生のために、自分の人生ために。』
それを真剣に考えることが『未来の社会のため』につながっていくと考えています。
-「超高断熱の小さな木の家」escnel design-