【サーモ】真冬の超高断熱『2階リビング。温度差のない暖かい家。』case.燕仲町のエスネル
こんにちは^ ^
燕仲町のエスネルで真冬のサーモグラフィ計測を行いました。
・寒波襲来、日射なし。
・超高断熱、高気密、全館空調。
・2階リビング、床下ファン冷暖。
・枠の消える窓(断熱補強)。
家中温度差のない暮らし。
真冬のエスネルの室温を紹介します。
燕仲町のエスネルは燕市に建つ2階リビングの家。
ロフト、デイベッド、ベランダ、雲見ベンチ、階段上ロフト、コーナーサッシ、、
多彩な居場所、居心地を最大限に叶えるプラン。
・延床面積=27.8坪
・UA=0.23(G3)、q=59.4
・耐震等級3(積雪1.2m、Z=1.0)
・太陽光パネル設置
・杉板外壁×植栽
これからの時代を見据えた『超高断熱の小さな木の家』です^ ^
【燕仲町のエスネル‐10】完成写真たち。『多彩な居場所、居心地。』-暮らしを愉しめる家- - 住宅設計エスネルデザイン
暖かさなど住んでみてのI様の感想はこちら↓
サーモの値だけでなく『体感の感想』もポイントです。
【暮らし】『住んでみての感想。』暖かさ、大きさ、収納、家を建てて良かったこと。-燕仲町、I様のご感想- - 住宅設計エスネルデザイン
【サーモ計測の概要】................................
目的:真冬の超高断熱の室温の調査
調査日:2023.1.22(10:30~12:00)
場所:新潟県燕市
外気温:-1~1℃程
建物性能:断熱性UA=0.23、q=59.4、気密性C=0.1
暖房:家庭用ルームエアコン
計測時の気温、天気(曇り、日射なし)。
................
サーモ画像を見て頂く前に「サーモ画像を見るときの注意点」をご確認ください。
S邸リノベーション。17「サーモグラフィ調査①『注意点』。」 - 住宅設計エスネルデザイン
注意点をまとめると
①表示温度に誤差があること。
②温度差の印象操作が容易にできてしまうこと。
※サーモ計測器は「FLIR ONE(Gen3)」。
精度の誤差は数℃(おそらく±1~3℃程)ある。
→複数のサーモ画像の温度を見比べるより「1枚の画像の中の温度差のありなし」に注目して見ると有意義。
................
説明をもうひとつ。
温度バー(サーモ画像の右端にある温度と表示色の関係を示したバー)の最高温・最低温の設定は変えることが出来る。
これを固定(すべて同じ最高温度~最低温度)すると中間の温度の色が画像毎に変わってしまう(→分かりにくい)。
温度と色をある程度固定できるよう
青(冷たい):15℃以下
黄(普通):20℃程
橙(暖かい):22℃程
赤(とても暖かい):26℃以上
と表示されるよう温度バーの最高温度と最低温度を画像毎に調整した。
(→詳細な温度数値を見なくても感覚的に読めるように)
冬の快適な表面温度は概ね21~23℃程。
なので「黄~橙であればOK」と読んでもらえればと思います。
※アプリの仕様変更により温度色の調整がしにくくなってしまった。
(全自動で温度色が反映されるため)
それにより「黄色で表したいのに青になってしまう」などが起こっている。
=サーモ画像の色の差の印象よりも実際の温度差は大きくない点にご留意頂きたい。
ではサーモ計測結果を紹介します^ ^
【室温】................
外気が氷点下近くても
・1階も2階も22℃程となっている。
・1階と2階の温度差がほぼない。
点がポイント。
※湿度を上げる工夫として「室内干し」や「お風呂の残り湯」からの湿気利用がある。
(問題ない範囲内で「換気量を抑える」のも効果的)
(必要に応じて加湿器を使って頂く)
【暖房状況】................
暖房:1階エアコン(10帖用)のみオン。
(2階エアコンは不使用)
設定温度:25℃
運転時間:24h連続
設定風速:パワフル(通常)
※計測時は風速が「自動」になっていた(原因不明)
I様「いつもはパワフルで使っているので1-2階の温度差はもう少し小さくなっています」とのこと。
それではサーモ画像を紹介します。
【2階リビング】................
天井(スポット1):21.3℃
壁(窓際)(スポット2):20.1℃
床(畳)(スポット3):21.0℃
窓ガラス(スポット4):19.7℃
・1階エアコンの暖気で2階の天井も壁も床も十分暖まっていることが分かる。
(2階エアコンはオフ)
・ガラス面の温度は約20℃程 →窓辺は寒くない。気流感もない。
(ガラス温は参考程度。正確に測定できていない可能性あり)
〈I様の感想〉................
■足元の暖かさについて
奥様:冷え性なので賃貸の時はとても辛かったのですが今の暮らしは足元が全く冷えなくてとても快適です。
■窓辺について。
寒い日でも窓辺の寒さは気になったことはありません。
気流感も特に感じません。
結露も見たことはありません。
大きな窓は開放感がありとても気に入っています。
天気が良いと窓から入る日差しで室温が2-3℃上がります。
また窓は夏も冬もほぼ開けないのでFIX窓で全く問題ありません。
【2階リビング】................
天井、壁、床ともおよそ22℃。
・「ベランダ窓(中央)」と「コーナーサッシ(右)」で青くなっている範囲に差がある。
=サッシ枠の露出量が異なるため。
→熱損失量が異なる。
【縦すべり窓】................
(APW430:樹脂トリプルガラス窓)
サッシ枠(スポット3):14.9℃
壁(スポット1):20.9℃
・サッシ枠(樹脂部分)は特に冷えやすい。
この部分が結露しない性能のサッシを採用したい。
(温湿度の調整にもよる)
・サッシ枠の露出を抑えることで熱損失を低減させる。
(結露抑止にも有効)
エスネルでは『サッシ枠の露出を抑える+断熱性を補強する特別な窓設計』を提案している。
【FIX窓+木枠】................
サッシ枠付近(スポット3):16.4℃
サッシ枠が露出しない特別な納まり。
サッシ枠付近の温度の違いや青くなっている範囲の違い等から効果を感じることが出来る。
快適性、経済性、美観性を叶えるエスネルオリジナルの窓設計。
詳細は下の記事をご覧ください。
【秘訣】『サッシ枠の消える窓。』心地良い窓辺の追求。-特別な居場所、特別な景色- - 住宅設計エスネルデザイン
窓のサーモの詳細はこちらも↓
(窓種による差、結露条件、夏の様子など)
【サーモ】真冬の超高断熱『樹脂トリプル窓・スラブ断熱補強・個室排気設計』case.網川原のエスネル - 住宅設計エスネルデザイン
【キッチン(2階)】................
概ね21℃程 →問題なし
床面が暖かいので調理時も快適♪
【デイベッド(2階)】................
概ね21℃程 →問題なし
【リビング(2階)】................
給気扇付近(スポット4):9.4℃
外気が入って来るため給気扇付近は室温が下がる。
(想定通り。熱交換なし)
→不快であれば2階エアコンをオンして即暖房可能。
(不快でなければオフで良い)
I様「特に不快でないので2階エアコンはつけていません。」
エスネルの換気空調設計については下の記事をご覧ください。
上記の換気方式や熱交換換気扇を採用していない理由等をまとめています。
【秘訣】エスネル式換気空調設計。『換気と空調の経路を揃える。』-シンプルな設計で快適性を得る- - 住宅設計エスネルデザイン
1階へ................
【寝室(1階)】................
天井(スポット1):23.3℃
壁(スポット2):22.5℃
床付近(スポット4):21.0℃
・壁、天井、床ともに22℃程 →問題なし。
・『個室排気』の換気設計のため冷たい外気が個室に入ってこない。
(スポット3:排気扇)
【洗面脱衣室(1階)】................
・エアコン暖房により26℃程となっている。
脱衣室が暖かいと嬉しい^ ^
また物干し場にエアコンの温風が当たる設計になっており洗濯物がすぐに乾く。
※サーモ画像の色はもう少し慣らしたかったがアプリの仕様により出来なかった。
(画像を見るとい温度差が激しいような印象があるが実際はそうではなく快適)
【浴室(1階)】................
・暖房エアコンに近いため浴室も暖かく快適♪
・天井-壁-床に温度差がなく特に床が暖かいのがとても嬉しい。
・水分も乾きやすいためカビの発生も抑えられる。
床下へ................
【床下】................
天井(スポット1):19.3℃
壁(スポット2):18.6℃
床(スポット3):18.8℃
※I様は1階の階循環ファン不使用。
(「1階をより暖めたい」「暖房費を抑えたい」という目的により)
(階循環ファン:1階の空気を床下へ送るファン)
・非暖房であっても18℃以上となっている。
・1階の床温は20-21℃程 →問題なし。
(「床下の温度が低いことで1階床が冷たくなる」ということが起こっていない)
2階リビングプランの場合の空調設計は階循環ファンを用いた床下ファン冷暖方式。
床下エアコン方式と比べて暖房費を抑えられる点がポイント。
詳細は下の記事をご覧ください^ ^
【サーモ】真冬の超高断熱「2階リビング『床下ファン冷暖』による暖房ロス低減効果。」case.地蔵のエスネル - 住宅設計エスネルデザイン
・断熱際の温度も問題なし。
外部へ................
・外壁の温度は氷点下(≒外気温)。
高断熱の壁により内外で20℃以上の温度差を造り出している。
(スポット3は排気扇。排気される空気により他より暖まっているのが分かる)
・基礎(最下部)からの熱損失もほぼ無い。
『床下を必要以上に暖めない床下ファン冷暖方式の効果』が確認できる。
(=熱損失の低減=暖房費の低減)
以上、燕仲町のエスネルのサーモ計測の紹介でした^ ^
I様、ご協力頂き大変ありがとうございました。
................
エスネルデザインでは
『家を超高断熱化する意味、その効果、必要性』を客観的に伝えていきたいと考えています。
高い性能の家が増えることで
・快適で健康な暮らしの実現。
〈→健康寿命の延長。医療費の低減。〉
・省エネルギー、低支出な暮らしの実現。
〈→環境負荷低減。家計のゆとり〉
・長寿命で再販可能な家。
〈→セカンドライフの選択肢の拡大→人生の幸福度の拡大〉
・数十年後の高品質中古住宅の整備。
〈→子供たちの時代に低コストで高質な暮らしの選択肢を増やす〉
など、住みやすさだけでなく社会課題を解決できる家を設計、提案していきたいと考えています。
-「超高断熱の小さな木の家」escnel design-
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