【秘訣】窓設計『日射遮蔽-取得のバランス。ガラス種と窓量。』設計者の力量。-だん.山本亜耕さん記事紹介-

【日射遮蔽・日射取得】の秘訣

こんにちは^ ^

窓設計について。

現在、日射遮蔽(夏)と日射取得(冬)のバランスの検討を進めています。

新建新聞社さん発刊の「だん(2024.19号)」に掲載されていた山本亜耕さんの記事が僕の考えと近しく共感しました。

山本亜耕さんの記事を紹介させて頂きます。

 

 

 

新建新聞社さんの雑誌、いつも楽しく拝見しています^ ^

建築業界のニュースが掲載された「新建ハウジング」。

専門的な設計内容がまとめられた「アーキテクトビルダー」。

家づくりを検討されている方に向けた「だん」。

どれも専門的で勉強させて頂いています。

新建新聞社さん、いつもありがとうございます。

 

【メディア】新建新聞社「アーキテクトビルダー」掲載『楽々暮らせる小さな家』。case.下条町の家 - 住宅設計エスネルデザイン

 

【メディア】新建新聞社「アーキテクトビルダー」掲載『多シーン対応照明術』。case.燕仲町・長倉 - 住宅設計エスネルデザイン

 

 

『日射遮蔽(夏)と日射取得(冬)のバランスを考慮した窓設計』について。

「だん(2024.19号)」の山本亜耕さんの記事が僕の考えと近しく共感しました。

山本亜耕さんの記事を紹介させて頂きます^ ^

 

【だん(2024.19号)より一部引用】................

〈日射熱取得は最大化しなくていい〉

窓設計において注意していること。

それは「日射熱の魅力と魔力に足元をすくわれないようにすること」

、、

大事なのは、窓を単なる「省エネの道具」として捉えるのではなく、、

、、

窓からの熱取得が最大化されることと、住んでいて気持ちがいい暮らしはまったくの別物であることを理解する必要があります。

、、

もっと広い視野で窓を含めた断熱の大切さに気付くと、パッシブ設計の可能性が広がるはずです。

 

私が好んで使う樹脂窓は「日射遮蔽型」の「ニュートラル」というガラスです。

このくらいの穏やかな熱がちょうどよく、Low-E膜が厚すぎないのでガラス越しの外の景色に色が付かず、、

 

村松:エスネルも同様に「日射遮蔽型」「ニュートラル」ガラスをメインで選定している。

「暖房費を抑えられる日射取得型」でなく「日射遮蔽型」を選んでいる理由は冬のオーバーヒートや夏の日射熱負荷を抑えるため。

しかし「ブルーガラス(色付きガラス。日射遮蔽効果大)」ではなく「ニュートラルガラス(色なしガラス。日射遮蔽効果並)」を選んでいる。

理由は外の景色が綺麗に見えるため。また採光量を得られるため。
(個室や西窓はブルーガラスを選ぶ場合あり。室用途-方位-窓サイズ等によりケースバイケース)

この選定のバランス(=価値観)が山本亜耕さんと同様で共感→感動しました^ ^

〈参考。APW430(トリプルガラス)
:日射熱取得率/可視光透過率/Ug値(熱貫流率)〉
日射遮蔽型ニュートラル:47%/66%/0.58
日射遮蔽型ブルー   :30%/43%/0.56
日射取得型ニュートラル:57%/71%/0.91
※日射取得ガラスは断熱性が低かった↑が2024.10から
日射取得型クリア   :58%/77%/0.55
が発売される(金額は10%前後増らしい)。
(今後ポイントで採用することも検討中)

 

一方、多くの人が使っている日射取得型ガラスは(中略)計算上の暖房負荷は大きく下がるものの、実際は夏も冬もオーバーヒートしやすく、住まい手が窓やシェード、外付けブラインドをこまめに開け閉めして室温を調整していることが分かりました。

住まい手としては、日射熱を入れることで手軽に快適性が得られると思っていたのに、実際は調整の設備と手間がかかるという事実に直面し、、

 

村松:上記は「南面に窓がとても多い設計の場合(と想像)」。ガラス種類もだが「窓の量」も上記に大きな影響を与える。

また「(断熱性は下がるが)日射熱取得をより得るために南面はペアガラスを採用する」ケースも見受けられる。

APW330(ペアガラス)
日射取得型ニュートラル:62%/77%/1.2

オーバーヒートによる昼の暑さ、夜間の熱損失-冷放射-冷気流などを考慮しエスネルデザインでは採用していない(全てトリプルガラス)。

 

 

ガラス面積の大きい高日射取得型の窓を設置した高性能住宅は、例えるならレーシングヨットです。

速度が得られる一方で、限られた人しか乗りこなすことができず、、

、、

家は一部の人しか住みこなせない尖った高性能住宅では意味がないと思うのです。

必ずしも日射熱取得にこだわらずとも快適で、ある程度自由に(中略)、、家を「いい家」だと私は思います。

、、

 

山本亜耕さんの記事は他にも「日射を防ぐルーバーの使い方」や「自然エネルギーの活用」等についても書かれています。

詳細は「だん(2024.19号)」をお読みください。

新建ハウジングさんHPより購入可能です♪

 

新刊『高断熱住宅専門誌 だん19』 | 新建ハウジング

 

 

山本亜耕さんとは札幌のエスネルの設計-監理時に北海道に伺った際にお世話になりました。

亜耕さん、あの時はアツいお話をありがとうございました^ ^

ジンギスカンとビールが最高でした♪

 

 

【札幌】完成写真『災害耐性のある高レジリエンス住宅。』-安心-安全-快適を叶える豊かな暮らし- - 住宅設計エスネルデザイン

 

 

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日射遮蔽(夏)と日射取得(冬)のバランス。

それらを考慮した窓設計は設計者の勘-経験-センスが問われるところ。

机上の計算(冷暖房費)のみで判断するのではなく

『快適性』
暖かさ、涼しさ。昼夜の温度ムラ低減。

『居心地』
眺望の活用、視線の抜けによる広さ感、周囲からの視線低減、適度な壁量=安心感。

『手間を抑える』
内外カーテン類の上げ下げ、交換、コスト。

等を含めた包括的な満足度を追い求めたい。

 

窓種類、サイズ、設置位置、、

窓設計は奥が深い。

今後も検討を深めたいと考えています。

 

 

-「超高断熱の小さな木の家」escnel design-

 

 

 

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