【自邸-22】自邸の間取り紹介『要望-構造-暮らしやすさ。』同時に叶え小さく凹凸なく整える。
こんにちは^ ^
自邸、森のエスネルの計画が進んでいます。
自邸の間取りを紹介します。
『要望-構造-暮らしやすさ。』
『それらを同時に叶えつつ小さく、そして凹凸のない整った四角形プランにまとめる。』
プランニングは奥が深く難しい。
想いと形を紹介します。
森のエスネルは新潟県柏崎市に建つ2階リビングの家。
デイベッド、階段上ロフト、出窓ベンチ、ワークWIC、マルチWIC、、
多彩な居場所、居心地を叶えるプラン。
・延床面積=27.9坪
・UA=0.22(G3)、q=61.1
・耐震等級3(Z=1.0)
・太陽光パネル設置
・杉板外壁×植栽
エスネル最上級グレード『eLX』。
(断熱性G3、耐震等級3(積雪考慮、Z=1.0)、太陽光、国産杉活用、植栽)
これからの時代を見据えた『超高断熱の小さな木の家』です^ ^
【自邸-02】コンセプト『別荘と家の間。』森の成長。-自然と共に生きる- - 住宅設計エスネルデザイン
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【我が家の要望、外観-内観について】................
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〈基本コンセプト〉
〇「面積の最適化(最小化)による家族密度の向上」+「住にかけるコストの最適化」
〇「異なる居心地、多彩な居場所」を設ける。
〇周囲の視線の抜けを活かしリラックスできる空間を造る。
〇適材適所に収納を充実させ暮らしやすく。
〇素直な総二階プランでコストパフォーマンス、メンテナンス性を高める。
【1階の間取り紹介】................
1階:玄関、子供室×2、寝室、マルチWIC(洗面-脱衣-洗濯-収納室)、浴室、トイレ、階段。
〇玄関を階段と連続させ広く明るく開放的に。
〇廊下面積を抑え居室面積を最大化する。
〇家全体の面積は抑えるがマルチWICは広さを確保。
〇素直なゾーニング、整った構造計画。
〈ゾーニング図〉
〈構造区画図〉
間取りと構造は連動する。
そのため「同一設計者により同時並行で検討」されることが望まれる。
特に新潟など積雪1m以上の「多雪地域」の構造設計はシビア。
間取りと構造が整合した素直なプランニングにより無理なく耐震等級3(以上)を叶えたい。
また「構造区画=耐力壁設計=基礎設計」は耐震性だけでなく『将来の間仕切り壁変更の容易性』や『床下空間の空調換気循環性(高基礎の場合は移動容易性)』とも連動する。
複数の利点を叶えられる設計を行いたい。
〈玄関〉................
〇コート、クツ等の玄関収納を十分に確保。
2階階段や床下階段と連続させ上下方向の広さ感を生み出す。
〇床下入口は玄関-階段に隣接させ利便性に配慮。
(備蓄品、アウトドア関係)
〈マルチWIC〉約3.8帖................
〇室内干し場と収納を十分に確保。
「洗う→干す→たたむ→仕舞う」を一室で完結。
(洗濯・収納動線の最小化)
物干しスペース下部は収納とし部屋着-タオル類-下着等を収納。
〇幅広洗面台+幅広ミラー。
朝の身支度が複数人同時使用でもスムーズに。
〇洗面室と脱衣室を仕切り各室同時利用に配慮。
カーテンによる間仕切り=非仕切り時は抜け-採光-開放感が得られる。
〇限られたスペースに収納や物干しスペースを最大限に確保。
→室を「縦長-L字形状」にしてデッドスペースを減らす(動線スペースを最小化し壁=収納面を増やす)。
小さな家であっても洗面脱衣収納スペースは十分に確保する。
〇開放感や空調循環性を得るため戸や間仕切壁は極力無しとしたい。
→室の位置や収納棚のレイアウトにより間仕切りがなくとも室内が見えにくいよう設計。
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〈各個室〉子供室:3.75帖×2 / 寝室:5.6帖................
〇就寝、勉強のためのコンパクトな個室〈ワークキッズルーム〉。
→自然とLDKで過ごす時間を増やす。
〇個室を並べて配置することで廊下面積を最小限に抑える。
(各室の壁は防音措置を施す)。
〇各室とトイレや洗面室の行き来がしやすいよう配慮。
(深夜のトイレ、朝の顔洗い、洗濯物の個室への移動)
〇個室の窓は必要最小限に抑える。
(夏の日射遮蔽、断熱性-耐震性向上、窓を開ける機会の減少を考慮)
→明るさ、開放感を得たい際にはリビングやプレイキッズルームを活用。
〇洗濯室と個室が近いためファミクロ不要。
(ファミクロは洗濯室と個室が遠い場合に効果的)
(子供が成長すること、思春期の同時利用を想定し個室収納とする)
【秘訣】子供室の再構成『プレイキッズルームとワークキッズルーム』-空間のシェア・フレキシビリティ- - 住宅設計エスネルデザイン
〈階段〉................
〇昇降しやすい特別な階段設計。
幅(柱芯1m)を確保、1段当たりの高さを抑える。
(2階リビングの秘訣)
一般的に木造住宅の設計(壁の位置)は幅91cmグリッド(柱芯)で考えられる(尺貫法)。
それに沿えれば材料に無駄がなく施工性も良い。
しかしそれに捉われると『本当に欲しい寸法』とズレが生じる。
特に階段や廊下などは幅91cm(柱芯)では狭い。
そのためエスネルでは階段幅は1m(柱芯)、廊下幅はさらにゆとりを持って設計を行っている(自邸は幅約1.1m)。
ただしそうすると階段部のグリッド間隔が変わるため構造設計が複雑になる(設計が面倒になる)。
しかし、廊下や階段の幅は妥協できないところ。
これまで『暮らしやすさ』『材料ロス低減や施工性』『構造合理性』等を考慮しながら適切な寸法を何度も検討し調整を繰り返してきた。
小さな家の設計は『詳細寸法』の検討が重要になる。
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〈2階リビングプランの利点〉
〇「帰宅→手洗い→個室で着替え→リビング」の動線がスムーズ。
〇「朝食→個室で準備(カバン-ランドセル)→外出」の動線がスムーズ。
〇将来、子供室をミニLDKにリフォームすると1階で暮らしが完結する。
〇周囲の視線を感じにくい2階から眺望の良い眺め+採光が得られる。
〈個室と洗面洗濯室が同フロアの利点〉
〇「起床→朝の身支度、顔洗い」の動線がスムーズ。
〇「物干し→ハンガー掛けのまま個室パイプに収納」→たたむ作業を低減。
〇個室-水回りを同階に納める→別階に広く多彩な空間が造れる。
※生活動線に階段の昇降が入ることは利点にもなる。
現代人(特に車生活の場合)は日々の運動量が少ない。
毎日の階段の昇降は積み重ねると大きな差になる。
(僕の親父、階段を用いてリハビリ中)
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【2階の間取り紹介】................
2階:LDK、デイベッド、階段上ロフト、ワークWIC、階段。
〇2階は全て家族が過ごすファミリールーム。
畳スペースやソファで食後の団らん、デスクで勉強や在宅ワーク、
家族がそれぞれ別のことをしながらも同じ空間に心地良く居られる工夫を。
〇小さな家は畳で広くなる。
座る、寝る、歩く、、畳は融通の利く万能スペース。
大勢の来客時にも自由に座ってもらえる。
〇特別な居場所、多彩な居心地を造る。
・ダイニングチェアに「腰掛ける」
・畳に「腰をおろす」「寝る」
・ソファに深く「座り込む」
・ロフトで一人「こもってみる」、、
使い方によって異なる居心地を。
居場所が増えれば家は広く暮らすことが出来る。
2階の内部耐力壁=間仕切り壁は↑赤四角の1か所のみ(構造計算により最適化)。
→『視線の抜け=広さ感』が得られる空間を叶える。
(『空調循環性』『採光拡散性』にも寄与)
床高さの違いや造作棚の配置により『連続しつつ緩く仕切られた空間』を造る。
〈LDK〉約17.5帖................
実際は空間が連続しているため帖数以上の広さを感じられる。
〇LDKを長手に連続させ奥行き=広さ感を得る。
〇調理中に家族の様子が分かる対面キッチン。
背面収納を充実させる。
〇家族のソファから空を眺める。
ダイニングやキッチンにいる人に背を向けないソファレイアウト。
LDK空間を圧迫しない壁寄せ配置。
心休まる大切な場所。
〇窓辺カウンターにより十分な収納量を確保。
文房具、薬、おもちゃ、絵本、、
カウンターの連続、窓との一体デザインにより空間を整える。
〇特別な居場所「出窓ベンチ」。
窓辺に腰掛け空や緑や夕日を眺める。
LDK正面に抜けを造り心地良さを得る。
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〈デイベッド、階段上ロフト〉約3.2帖................
〇子供室の外の子供室〈プレイキッズルーム〉。
・リビングとほど良く離れ、ほど良くつながる。
・寝ころがれる場所。
・空を眺めて落ち着きたいときの室。
・大人も子供も楽しめる特別な場所。
・宿泊者用スペース、第三子の子供室としての利用も可能。
〈階段上ロフト〉
〇こもって読書等をする特別な居場所。
一人になれる巣、ねぐら。
家には一人になれる場所も必要。
そういう場所がLDK同階にあると良い。
「広い」と「狭い」。
「明るい」と「暗い」。
「家族と話す」と「一人でこもる」。
小さな家を大きく暮らす秘訣は『複数の居場所、多彩な居心地』があること。
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〈ワークWIC〉約5.4帖................
〈ワークWIC=勉強-仕事-パントリー-収納室〉
〇LDKと隣接する家族の作業スペース。
・子供の勉強や大人の在宅ワーク等に活用。
・収納量を確保、キッチン隣接のパントリー。
・家族がそれぞれ別々のことをしていながら同じフロアで過ごせる工夫を。
低め天井(ロフト床)によりこもる心地良さ、集中できる空間を造る。
〈屋根裏ロフト〉約5.4帖................
〇最も高い場所にあるロフト窓から『LDKへの自然採光』『視線の抜け=広さ感』『眺望』を叶える。
〇収納スペースと共にエアコンのメンテナンスのための床も兼ねている。
(冷房用エアコンは暖気が集まる高い位置に設置したい=メンテ時に床があると便利)
〇ロフトによりLDKに建築的な奥行きを造り出す。
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................
自邸の設計。
基本設計(間取り)も詳細設計(ディテール)もこれまでの経験の全てを込めた。
『自分で考えた家が建つ喜び。』
これまでにないワクワクを感じている。
-「超高断熱の小さな木の家」escnel design-
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